カラダのサイレン 歯ぐきの出血

その症状、もしかしたらこんな病気の初期症状!
治療のカギは、早期発見。

【サイレンNo.3】
歯磨きをしていたら歯茎から出血した。それに、なんだか風邪っぽい感じもする…。心当たりのある人は、こんな病気の可能性が!

もしかして敗血症(はいけつしょう)かもしれません。

 歯磨きや食事中の歯茎からの出血。たいしたことじゃないと思っていると、それは歯周病進行のサインかも。そのまま放置していると歯周病の患部から菌が侵入し、「敗血症」になるかもしれません。
 普段、口の中には何千億という数の細菌がいます。良性の菌もいれば、悪性の菌もいて、口の中を傷つけるとそこから血流に乗って体内に侵入します。一時的に血液中に細菌のいるこの状態を「菌血症」といいます。ただ、身体が元気な時は肝臓が細菌をすぐに取り除いてくれるのでなんら問題はありません。
 ただし、疲れたり、他の病気にかかっていたりして身体の免疫力が低下していると、本来なら肝臓が取り除いてくれる菌が生き残り、血流に乗って体中をめぐります。これが「敗血症」。かかり始めは、悪寒やふるえ、吐き気、発熱など風邪のような症状を見せ、病気が進行して菌がどこかに定着すると、そこで炎症を起こします。特に歯周病を患っている人は、患部が細菌と血液を結ぶ入り口となってしまっているので、より注意が必要となるのです。
 上海は比較的空気中の汚れが多いので、口の中も汚れやすいもの。歯周病予防とともに、丁寧な歯磨きで口内を清潔に保って、怖い病気につなげないよう気をつけましょう。

■今週のドクター
パールデンタルクリニック
石原愛民 先生
住所:漕渓北路18号上海実業大厦5-F座
TEL: 5424-1797
診療: 10時~13時、14時半~20時(水曜休み)

※本記事は、チェックする目安に過ぎず、あなたの身体の状態を確定するものではありません。

~上海ジャピオン3月14日発行号より

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP