カラダのサイレン嘔吐と下痢 | 中国・上海日本語フリーペーパー『上海ジャピオン』ウェブサイト

2008/11/20
上海の医療

カラダのサイレン　嘔吐と下痢

その症状、もしかしたらこんな病気の初期症状！
治療のカギは、早期発見。

【サイレンNo.36】
突然始まった激しい嘔吐と水のような下痢。
便の色もなんだか白っぽいし、普通の風邪とはちょっと違うみたい。
心当たりのある人は、こんな病気の可能性が！

嘔吐下痢症（おうとげりしょう）かもしれません。

　朝起きたらなんだか胃がムカムカする。昨夜飲みすぎたかな、と思っていたら突然の嘔吐。さらに激しい下痢が伴うなら「嘔吐下痢症」かもしれません。
　「嘔吐下痢症」とはウイルス性の胃腸炎のことで、牡蠣の食中毒で有名なノロウイルスやロタウイルスがその原因となります。これらのウイルスは感染力がとても強く、食べ物からだけでなく感染者の便や吐しゃ物を介して人から人へも感染します。冬場に大流行することも少なくないため、対策は早めに行いましょう。
　ウイルスに感染すると、約３日以内に突然の嘔吐と下痢が始まり、人によっては発熱や筋肉痛、倦怠感を伴うことも。中には下痢によって脱水症状を起こす場合があるので、その際は充分な水分補給を心掛けましょう。
　いまはまだウイルスの増殖を抑える薬がなく、吐き気止めや整腸剤でそれぞれの症状を抑えることが治療の中心となりますが、特別な治療をせずに回復することが殆どです。
　冬は、原因となるウイルスの活動が活発化する季節。食事前とトイレ後の手洗いをきちんとし、調理器具の除菌や食品の加熱にも注意して、嘔吐下痢症をしっかり予防しましょう！