ドクター丸かじり:日本人は肩こりになりやすい

Q1先生のご趣味は何でしょうか?
A:音楽鑑賞とスポーツです。音楽は、ベートーベンのピアノ曲を聴くことが多いです。スポーツは球技全般何でもやりますが、特にサッカーは、見るのもやるのも大好きです。メンバーが集まらない時は、自転車で上海の街を走り回って身体を動かしています。

Q2先生の専門は推拿とお伺いしましたが・・・。
A:上海中医学院を卒業後、76年より第一人民医院の中医推拿科で治療にあたっていました。約25年間同院に勤務した後、02年、診療所を開業しました。現在、予約が2ヶ月先までうまっている状態です。
 日本の方の多くが、「推拿」と「マッサージ」の違いをよく理解していらっしゃらないようですが、この2つは全く違うものです。推拿は医学治療であり、マッサージは単にリラックス効果をもたらすものです。時間的にも異なり、マッサージは1時間以上かけることが多いですが、推拿の治療は20分以内に終わります。脊椎を中心に各ツボを押さえて治療するのですが、力をこめるものではありません。それを証拠に、私の手の指には押しだこもありませんし、女性のようにきれいな手ですよ(笑)。

Q3先生は診察のほかにも、大学で講義をしていらっしゃるそうですね。
A:「上海市退休職工大学」で推拿クラスを開講しています。もうかれこれ10年になります。医者になるための講義ではなく、各自の健康維持のために、医療知識と推拿の原理や方法を学んでもらうためのものです。
 教授すると同時に、私自身も研究を続けているのですが、その中で興味深い結果があります。それは、日本人は椎管(頚椎の中心を支える骨)がとても細いということです。そのため肩がこりやすく、他国の人よりも頚椎病の発症率が高いのです。ちなみに中国人の椎管は日本人より太く、欧米人はさらに頑丈にできています。

Q4では、先生が目指す理想の医療とは?
A:痛みが少なく、副作用もなく、効果の高い治療のできる医者が、優れた医者だと思っています。私は、なるべく薬を使わず、自然に近い形で患者を救ってあげたいと思います。

Q5では最後に、もし生まれかわれるとしたら、何になりたいですか?
A:交響楽団の指揮者になりたいです。観客を心地よい気分にさせたいですね。

<健康の秘訣>
常に心がけていることは、ストレスをためない、好きなものを食べる、適度に身体を動かす、の3つです。よく食事はバランスよくとるべき、と言われますが、毎食考えているとストレスになります。過度にならなければ自分の食べたいものを食べることが健康に一番いいのです。

趙金亮
上海趙金亮中医推拿診所医師
50歳 上海市出身

取材協力/上海趙金亮中医推拿診所 TEL:6211-0610

~上海ジャピオン2006年4月7日発行号より

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