考える男マートンと哲学の小部屋(トイレ)~金山嘴漁村

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マートン傷心旅行へ
私は考える男マートン。
先日、友人と会話をしていたら、
「お前はいつもトイレのことばっかりだ」と引かれ、
ショックを受けた。
悲しくなって哲学もできない。
そこで、上海郊外の金山区まで傷心旅行に来ている。
農民画村や水郷を観光後、金山嘴漁村まで来た。
漁村だけあって海鮮がうまい。
だが、食べ過ぎて腹が重い…しかたない、
小部屋(トイレ)へ行くか。

人気者になる哲学
白壁に黒の瓦。
江南地方の水郷でよく見られる、建築スタイルだな。
…待てよ。
江南、スタイル、カンナム、スタイル!?
昨年、世界中で大ヒットを飛ばした、
韓国人シンガーPSYによる、あの曲か!?
かの曲は、乗馬ダンスと呼ばれる、
乗馬を模したダンスで注目を集めた。
歌詞も、乗馬を楽しむようなブルジョアを皮肉った内容だ。
〝ダンス〟と〝皮肉〟、
これが人々の人気を集めるキーワードに違いない。
しかし、そのまま真似をしても、
二番煎じだと笑われるのがオチだ。
…そうか。
ここは、海鮮豊富な漁村。
私は、魚ダンスを生み出せばいいのだな。
それを踊りつつ、哲学的な皮肉を言いまくれば、
人に引かれることもなくなるだろう。
ありがとう、いい小部屋(トイレ)であった。

~上海ジャピオン2013年5月17日号

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