軌道鉄道9号線の建設地区にあたる盧湾区の80世帯の住民が、11日午前、建設地区外への転居を行った。2006年度の軌道交通建設による転居は今回が初めて。
今回の移転に対する住民の反応はおおむね良好で、今年、最初の転居者となった盧湾区の史建平氏は「上海の発展のために少しでも貢献できるなら、喜んで引っ越します」と語った。
2010年に開催を迎える上海世界博覧会の成功のためには、軌道交通の完備が必要不可欠とされている。そのため、軌道鉄道9号線と軌道鉄道10号線の建設にあたり、盧湾区内にある建設地区附近の約4000世帯が、転居を強いられる形となった。
これまでに、転居に合意した世帯は、全体の約21.3%にあたる1081世帯。軌道鉄道9号線の馬当路駅附近では34%にあたる674世帯、9号線の打浦橋路駅附近では11%にあたる84世帯、軌道鉄道10号線の馬当路駅附近では28%にあたる120世帯がそれぞれ合意している。
今後も盧湾区は、転居を強いられる住民のために、情報の公開、作業の公正さ、政策の公平さなどを考慮に入れた制度を徹底していくと強調している。同時に住民からの、建設政策などに関する質問も受け付けている。(2月12日)
~上海ジャピオン2006年2月17日発行号より