週末僕はココ行きたい! 昆虫博物館




蝶で熱烈アプローチ
妻と行きたい昆虫博物館


男「ところで、今日のランチ何を食べたの?」
女「日本料理屋さんで鳥丼を食べたけど」
男「今日も食物連鎖に参加したというわけだ」
女「どういう意味?」
男「人間としては、生命の連鎖に感謝が必要だ。ということで、週末一緒に昆虫博物館へ行こう」
女「昆虫好きじゃないって前から言ってるじゃない」
男「いや、僕の話を聞き終わる頃には今回こそ君から行きたくなるはずだから大丈夫」
女「学生の頃はよく聞かされたけど、久々の昆虫談議ね」
男「昆虫博物館にいったっていう同僚に話を聞いてさ。昆虫っていうのはね、恐竜よりも昔から生きてるんだよ。しかも世界中の生物の3分の2は昆虫なんだ。君が鳥を食べるまでに何十、何百という昆虫が鳥の餌食となっているはずで、食事の際には鳥だけでなく昆虫にもアプリシエイトすべきだね」

女「それは理解できるといえばできるけど、だからって昆虫観に行こうと思わないわよ。動き方が気持ち悪いし」
男「グッドタイミング。実はこの昆虫博物館はアカデミックな側面が強いんだ。つまり、ほとんどが標本なんだよ。中国のものはもちろん、海外の貴重な昆虫まで100万近くの標本を所有してるらしいんだ。同僚が写真を見せてくれたんだけど、蝶の標本なんて留めピンを外せば今にも飛び出しそうだった。触覚までピンと残っててさ。金属のようなあの羽の光沢とかさ、うっとりするよね。1回見れば、君もきっとはまるから。やっぱり、自分の好きなものは大事な人と一緒に楽しみたいんだよね」
女「昆虫熱、再燃しちゃったのね…。蝶がすごいのは分かったから、私も楽しめそうな見どころはないの?」
男「あるよ。巨大なアリの巣とか、昆虫の咀嚼の音や羽音なんかを再現できる昆虫模型とかかな。あと昆虫クイズがあるらしいね。結構難易度高いらしいよ。体験型好きだろ?」
女「う~ん、でもやっぱり気持ち悪いかも」
男「じゃあきっとアレを見れば、その価値観は覆るはずだ」
女「アレって何?」
男「蝶の羽を使った芸術品のことだよ。ブラジルの工芸品なんだけど、キャンバスいっぱいに色鮮やかな蝶の羽を敷き詰めて、鑑賞するものなんだ。今にも飛び立ちそうだったって、同僚も興奮気味に言ってたよ」
女「あなたが見たいんでしょ?」
男「いやっ…じゃあ、中国伝統文化ならどうだい? 小指の先ほどの小さなお皿とか、高さ10㌢くらいのミニ鳥かごなんか、ドールハウス好きの君にも楽しめると思うよ」
女「それは可愛いかもね。で、何に使うの?」
男「コオロギの飼育」
女「やっぱり一人で行ってきてちょうだい」

【information】
住: 楓林路300号
電: 5492-4201
時: 9時~16時半
料金: 大人15元、学生・子ども10元
休館日: 年中無休
アクセス: 地下鉄4号線東安路駅、バス43、49、72、89、104、128、218、572、733、806、814、820、847、864、932、984、985

~上海ジャピオン7月4日発行号より

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