古代の地下建築群を観光
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。ここ数日は北風がピューピュー吹いていて身体の芯から凍っちゃう感じだけど、カラッとした青空で気持ちがいい。春節が明けて、帰省ラッシュもひと段落ついたことだし、どんどん進んでいくぜ!
まずは浙江省南西部に位置する衢(く)州市に到着。この辺りで発見された「龍遊石窟」っていう地下宮殿が観光スポットみたいだから行ってみよう。うわ~、本当に地下にデッカい空間が広がっている。どうやら古代に造られたらしく、ずっと水没していたから壁画も風化せずに残っているんだって。だけど4分の3はまだ未調査で、どうして造られたのかははっきりと解明されていない謎の多い遺跡なんだ。なんだかミステリーハンターみたいで、冒険心をくすぐられるな。
山々に囲まれた玉山県へ
江西省は玉山県に突入だ。中国全土の国道を2年以上走ってきたけど、ひょっとしてこの省を通るのは初めてじゃないか?江西省って聞いてもどんなところかパッとイメージできないけど、これから横断していく中でじっくり観察していくか。
玉山県は、河川がキレイで〝東方のベニス〟と呼ばれているほどで、四方を山々に囲まれた自然豊かな場所なんだ。ユネスコの自然遺産に登録されている三清山に懐玉山、天梁山、武安山…。三清山の頂上からは、運がよければ雲海が見えるらしい。おっと、ちょうど結婚式の最中にばったり遭遇。伝統を受け継ぐ歴史ある儀式って感じ。昔ながらの習慣が今も残っているっていいよな。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2017年2月17日発行号