いよいよ北京五輪が開幕!
ここでは週別に五輪の見どころをご紹介します。
【8日(金)→10日(日)】
今週末だけでも見どころ満載
特に開幕式は見逃せない!
その演出に関して、国家機密級の極秘事項として進められてきた開幕式。『HERO』『LOVERS』などで知られる中国映画界の巨匠・張芸謀(チャン・イーモウ)が総合プロデューサーを務める。
そこにはどんなサプライズが待っているのか!? これを見ずして北京五輪は語れない。
「田村で金」「谷でも金」を実現し、今回「ママでも金」と3つ目の五輪金メダルを狙う谷亮子が早くも登場する。
04年のアテネ五輪で金メダル獲得。その後、出産と育児のため約2年間の休養をしながらも、07年世界柔道選手権大会で優勝。女王の座は譲らない。
セッター竹下佳江が、左右、センター、バックへと変幻自在にボールを散らし、エース栗原恵や木村沙織が相手コートへと叩きつける。
スピード感のあるコンビバレーで24年ぶりのメダル獲得を目指す柳本ジャパンが初戦を迎える。
相手は、元中国の大エースである郎平監督が指揮するアメリカ。この初戦をどう乗り切るかが、予選リーグ突破の鍵となる。
オーバーエイジ枠(OA枠)を使用せず、23歳以下の選手だけで臨む今回の日本代表。アジア2次予選を全勝で勝ち上がり、最終予選ではFW李忠成(柏)やDF水本裕貴(京都)らがチームを引っ張り、北京への扉をこじ開けた。本大会には、森本貴幸(カターニャ)や本田圭佑(VVVフェンロ)の海外組も参戦する。
7月29日に行われたアルゼンチンとの壮行試合では、五輪優勝候補筆頭を相手に0―1の接戦を展開。しかし、英ブックメーカーの優勝予想では、参加16チーム中14番目と低評価のまま。これをどこまで覆せるか!? 反町監督が「切り札」に掲げるセットプレーの炸裂はあるのか!?
7日(木)のアメリカ戦の結果いかんでは、このナイジェリア戦が、日本代表の命運を分ける重要な試合となる可能性が高い。
【11日(月)→17日(日)】
サッカー、野球、競泳、陸上と目白押し
今週は残業なし!帰宅したらTVの前へ
「金メダルしかいらない」。星野監督が会見で発言したように、オールプロの必勝体制で臨む日本代表。06年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の優勝に続き、再び世界一に挑む。
投手陣はダルビッシュ有(日本ハム)、涌井秀章(西部)ら先発し、藤川球児(阪神)、岩瀬仁紀(中日)が抑える磐石の布陣。打線も青木宣親(ヤクルト)や川崎宗則(ソフトバンク)ら、俊足巧打で守備力も高い選手を多く選出、「1点を守る野球」で勝負する。
その初戦。相手はいきなり優勝候補、若き大砲グリエルを中心とした強力打線のキューバだ。先発はダルビッシュ有が確実視されており、若きエースの〝キューバ斬り〟なるか! 必見の試合。
北京五輪の中で、日本が金メダルに最も近い競技と言えるのが女子レスリングだ。
48㌔級には伊調千春、55㌔級には吉田沙保里、63㌔級には伊調馨、72㌔級には浜口京子、4階級ともアテネ五輪と同じ選手が出場する。前回の成績は金2・銀1・銅1。
今回こそ、狙うは金4枚!
連覇を狙う女王・野口みずき、「粘り」が持ち味の土佐礼子、そして初マラソンとなった今年3月の名古屋大会でいきなり優勝し、代表切符を手にしたシンデレラガール・中村友梨香。個性ある3人が、地面が硬く、クネクネと曲がる北京の難コースで、どんな走りを見せるのかに注目したい。
ライバル筆頭候補は、アテネの銀メダリストのヌデレバ(ケニア)。
テニス界のスーパースターたちが、北京五輪でも再び火花を散らす。世界ランキング1位の王者フェデラー(スイス)、2位のナダル(スペイン)、3位のジョコビッチ(セルビア)が全員出場。特にフェデラーは、テニス4大大会ではタイトルを欲しいまましているが、意外にも金メダルは未獲得。アテネ五輪では足元をすくわれ2回戦負け。今回は「金メダル獲得」を最優先目標に掲げ、雪辱を誓う。
また忘れてならないのが、日本代表の錦織圭だ。デビスカップ最年少勝利、世界ランキング100位最年少到達と今波に乗る18歳。今年6月のウィンブルドン前哨戦では、ナダルとフルセットにもつれる接戦を展開。新星誕生の瞬間は、すぐそこに!
【18日(月)→24日(日)】
団体競技の決勝戦がズラリ!
涙を拭うもののご用意を
卓球界史上最年少の15歳の若さでアテネ五輪に出場、4回戦で敗れ、悔し涙を流した福原愛。あれから4年。
19歳になり、天性の闘志に加え冷静さを備えた彼女は今、日本の卓球界をけん引するエースとなった。
今大会では世界ランク上位のため、シード枠として3回戦から出場する。決勝の舞台で響く、「サーッ!!」に期待したい。
決勝にコマを進めるのはどのチームか? 下馬評で一番有力とされているのが、アテネの覇者・アルゼンチン。
「マラドーナ2世」と称される天才プレイヤー・メッシに加え、OA枠でリケルメらがメンバー入り。
得点力抜群の攻撃陣で五輪2連覇を目指す。また、五輪でまだ優勝のないブラジルも、OA枠としてロナウジーニョを投入、ロビーニョの故障が悔やまれるが、それでも全力で優勝を狙ってくるはずだ。
野球は、北京五輪を最後に正式競技から外されることが決まっている。だからこそ、この決勝は見届けたい。有終の美を飾れるのは、星野ジャパンか? アテネの覇者キューバか? それとも野球大国アメリカか? 決勝の熱戦が、いつかの五輪で野球を正式競技として復活させるきっかけになるかも知れない。
~ジャピオン8月8日発行号より