春は新茶でのんびりと②:西湖龍井茶

【爽やかで香ばしい西湖龍井茶】
 杭州の西湖周辺で栽培している西湖龍井茶は、中国を代表する銘茶のひとつだ。茶葉の形、水色、香り、そして味のすべてが優れていることから「四絶」と称えられている。3月後半から4月にかけて茶摘みが行われ、色鮮やかな新芽は、別名「雀舌」や「蓮芯」と呼ばれている。
 最大の特徴は、茶葉の放つ豆を炒ったような芳ばしい匂い。さらに新茶であれば、青々とした爽やかな味わいも楽しめ、春の到来を感じることができる。

【ゆらめきと共に過ごすひと時】
 茶葉は一芯一葉摘みといって、上から2枚目までの新芽のみを摘み取る。茶葉が扁平型なのは、製茶の際に、最高で300度にも達する特製の釜を用い、素手で押し付けるためだ。微妙な温度の変化と茶葉の状態を手の平で鋭く判断し、最高の茶葉に仕上げていく。
 西湖龍井茶をより美味しく飲むには、中投法という淹れ方がおすすめだ。中投法では、グラスに湯を4分の1ほど注いで茶葉を入れ、茶葉が湯に馴染んできた頃に再度湯を注ぐ。西湖龍井茶のように、深い香りと新茶の爽やかさを併せ持つ茶葉では、その魅力を充分に引き出してくれる。
 茶葉ははじめ水面に浮かんでいるが、次第にゆっくりとグラスの底に向かって沈んでいく。このとき、高級な西湖龍井茶であれば、茎の部分が上を向く。さらにしばらくすると、茶葉が浮かんでは沈むという上下運動を静かに繰り返す。長めのグラスを使って、この茶葉のゆらめきを存分に楽しむのも、醍醐味のひとつだ。
 水色は透明感のある黄色。味は深いコクとキリっとした清涼感。立ちのぼる芳ばしい香りと合わせて、中国語で「外在香」と表現されるほど力強い味わいだ。
 龍井茶には甘酸っぱいドライフルーツが良く合う。サンザシやパインなどをお供に春の昼下がりをのんびり過ごしてみては。

【上海大不同天山茶城】
 2002年オープンの中国茶葉流通協会が指定する国家茶葉専門卸売市場。3階建てのビルには、茶葉専門店や骨董品店など、約380店舗がところ狭しと軒を連ねる。中国各地の茶葉が揃っており、店舗ごとに西湖龍井茶や洞庭碧螺春、武夷大紅袍、君山銀針など、専門に取り扱う茶葉は異なる。購入する際には、1階にあるサービスカウンターでアドバイスもしてくれる。現在、大掛かりな改装をしており、4月に竣工を予定している。

住所:中山西路520号(×玉屏南路)
TEL:6259-9999
営業時間:8時半~20時半(無休)
URL:www.dabutong.com

~上海ジャピオン2006年4月7日発行号より

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