主要路線の駅ナカ
軌道交通1号線は、閔行区~宝山区を繋ぐ。主要路線の1つで、高い利用率を誇る。
その中でも最大のマンモス駅「徐家匯」駅は、9、11号線が乗り入れており、出口は合計14カ所に及ぶ。
美羅城、太平洋百貨など、有名百貨店は12、13番出口が近く、上海火車駅方面行きで2、3両目に乗ると良い。
巨大だけに多数の銀行ATMに加え、粉ミルクや医薬品を販売する自販機も設置されている。
また、「陝西南路」駅は10号線も乗り入れているが、直結の連絡通路がないため、一度地上に出なくてはならない。
そこから2駅東の「人民広場」駅は、駅舎内に「Ichido」や「ミスタードーナツ」など、駅ナカスイーツ店が集結しているのが特徴だ。この駅も出口が大変多く、迷いやすい駅なので、最短ルートを見つけておこう。
市内最長の軌道交通
市内を東西に走る2号線。1号線と並ぶ根幹路線で、利用者も多い。
特に、閔行区の「虹橋火車」駅~浦東新区「世紀大道」駅の停車駅は、すべて主要駅と言っていいほど。総距離は64㌔で、市内最長となる。
日別平均利用者数は130万人。毎日朝夕のラッシュ時はかなりの混雑に見舞われる。
だからこそ、連絡通路や出口を把握し、できるだけスマートに乗りこなしたいものだ。まず、「虹橋火車」駅と「虹橋2号航站楼」駅は、構造がほぼ同じだが、スーツケースなど大荷物を持っている場合はエスカレーターから近い両端の車両に乗ろう。
また、同線のトイレはホームの端に設置され、その向かいには階段やエレベーターがあることが多いので、浦東方面行きに乗る場合は2号車または6号車辺りに乗るのがオススメ。
駅舎が大きいだけに出口も多く、例えば、「静安寺」駅周辺は「久光百貨店」やショッピングモールの「Reel」など、ショッピング施設と直結している。このほか「婁山関路」駅の「アピタ」なら、2番出口がベスト。
4本が交わる世紀大道
次は浦東新区の「陸家嘴」駅。「東方明珠塔」や「海洋水族館」などがある北東エリアは1番出口から、「ifc Mall」や「正大広場」、「SWFC」などへ行くには6番出口からが近い。
続く「世紀大道」駅は2号線のほかに、4・9・6号線も停車する。4・9号線が2号線を挟むようにして走り、この3線が6号線と垂直に交差している。
4・9号線への乗り換えはどの階段から上がっても可能だが、6号線への乗り換えは、方面によってホームが異なる。例えば「済陽路」駅方面は、2号線浦東空港行きからは、6両目、港城区方面へは2両目付近の階段を使おう。
市内を回る環状線
4号線は上海の軌道交通で唯一の環状線。地下だけではなく、地上、高架区間も走る。
同線は全26駅のうち、17駅が他路線と乗り換えが可能。
特に3号線と平行して走る「宜山路」駅~「宝山路」駅間はわずか10駅しかないが、そのうち他路線が乗り入れているのは7駅もあるので利用客も多く、混雑しやすい。
特徴としては、駅によってホームの種類が異なっている点が挙げられる。
例えば、地下区間は、プラットホームの両側が線路に接している「島式」というものだが、「宜山路」駅~「宝山路」の高架区間は、単式ホームを2つ向かい合わせにした「相対式」を採用。
「相対式」の場合は、進行方向を確認してから乗車しよう。また、ホームによってドアが開く側も変わるので下車時は注意が必要だ。
トイレは出口近くに
陝西南路や新天地、豫園など、市中心部を通る10号線。
ほかの路線と異なるのはトイレがすべてホームではなく、改札口より外にあること。
駅出口近くにあって移動も楽ではないので、できれば乗車前に済ましておきたい。
また、ドア番号は1~30で表示、1~5を1車両なので、これを目安にしよう。
例えば、エスカレーターは大体がホームの両端にあり、5~10、20~30番ドアから降りるとスムーズに進める。
また「交通大学」駅では11号線への地下乗り換え通路が朝のラッシュ時は使えないので要注意。10号線は現在2期工事を進め、浦東新区にまで延長される。
これからも市民の心強い足となることを願い、完成を待つばかりだ。
~上海ジャピオン2015年3月27日号