最初は実名認証取得
まずはアカウント作成から。登録画面で「注冊」をクリックし、地区は日本を選択、メールアドレスを入力①。
そして登録用パスワードと支払い用パスワードの2つを決める。
ここからやっと、実名認証の申請ができる。マイページの「申請認証」を押し、実名認証申請のページに飛び「外籍」を選ぶ②。
その次は、パスポートの身分事項と査証ページをスキャンした画像を添付③。
すると本人確認の手続きが行われ、これを通過できれば、次は銀行口座を登録。
口座名義人はパスポートの記載名と同じでなければならないので、漢字表記で銀行口座を開設している人は、事前に銀行でローマ字表記に変更する必要がある。
受理されると、口座確認のため1元以下の現金が振り込まれ、入金額を確認して入力すれば、認証は完了だ。
基本機能を使いこなす
実名認証が済んでようやく、本格的に支付宝を使用できる。と、その前に基本機能についておさらいしておこう。
頻繁に使用するのは、お金の「チャージ(充値)」、「引き出し(提現)」、「振り込み(転帳)」の3つだろう①。
チャージは支付宝の公式サイトや、スマホ用アプリ「支付宝銭包」のほか、コンビニや駅に設置されたマルチメディア端末から可能。
ウェブからチャージする場合は画面中央左の「チャージ(充値)」をクリックしよう②。
アカウント作成時に登録した銀行口座を選び、チャージしたい額と支払い用パスワードを入力すればOK。
ただし1回にチャージできる限度額は5000元、1日は5万元までと決まっているので注意しよう。
マルチメディア端末ではローカルのコンビニエンスストア「好徳」や「良友」などでよく見かける「LAKALA(拉卡拉)」、「アラジン(阿拉丁)」などから可能。
入出金があれば、携帯電話のショートメッセージで通知が来る。
ボタン1つで振り込み
お金を入れ過ぎて取り戻したい時は「引き出し(提現)」で口座に戻すことができる③。
入金先の口座を指定、金額を入力したら、あとは支払いパスワードを打ち込むだけ。お金は24時間以内に口座に戻る。
このほかよく使う機能としては「振り込み(転帳)」④がある。こちらは相手の支付宝のほか、銀行口座にも入金できる。
例えば、本紙のクラシファイドの有料広告は、この機能での支払いも受け付ける。
振り込み先にshjapion@tianyicheng.comとその下の欄に金額とコード番号を打ち込んでから、相手の口座に入金する手順だ。すべて自宅で行えるので便利だ。
さあこれさえできれば、用途はぐんと広がる。どんどん活用していこう。
ネットショッピングで大活躍
支付宝にお金を入れたら、いよいよネットショッピングを利用してみよう。
支付宝が使えるショッピングサイトは非常に多く、代表的なのは「淘宝網(タオバオ)」や「天猫(Tmall)」。
どちらも支付宝と同じ「阿里巴巴(アリババ・グループ)」が運営しているので、決済は主に支付宝で行うことが推奨される。
いずれも最初にアカウントを作る必要があるが、登録方法については「上海ヴォイス 淘宝網」で検索、過去の特集「淘宝網を知る」を参照のこと。
そして、実際にほしいものが見つかったら、「提交訂単(注文)」をクリック①。これで精算の画面になる。
このほか、大手サイトでは「1号店(www.yhd.com)」や「亜馬遜(アマゾン、www.amazon.cn)」などでも決済できるので、どんどん使っていこう。
また、支付宝は今や海外のショッピングサイトでも使用可能で、日本の「楽天市場」の海外販売サービス「楽天グローバルマーケット (www.global.rakuten.com)」やカタログショッピング「ニッセングローバル(www.nissen.com)」海外版などが、支付宝での支払いに対応している。
鉄道乗車券や航空券も
もちろん通販だけでなはない。「中国鉄路客戸服務中心(www.12306.cn)」での鉄道チケットやバス予約サイト「暢途網(www.trip8080.com)」のほか、
旅行サイト「携程(www.ctrip.com)」③、「去哪兒網(www.qunar.com)」で航空券を購入する時にも役立つ。
そのほか、中国では多くのサイトで採用されている支付宝。
今後、ウェブで決済する際には画面の支払い方法一覧に支付宝が含まれていないか確認しよう④。
クレジットカードを持っていない人や、自分の持っているデビットカードが使えない場合に、重宝することだろう。
中国の「おサイフケータイ」
今や生活に必要不可欠なスマートフォン。もちろんこれにも「支付宝」は対応している。専用アプリの「支付宝銭包」だ。
その名の通り、日本で言う「おサイフケータイ」と考えて良いだろう。基本機能はウェブ版と同じだが、中にはアプリ限定のものも。まずは基本操作から見ていこう。
残高はトップ画面右下の「財富」で確認できる①。さらに「余額」をタップすると、チャージや引き出し用画面に切り替わる②。
あとはウェブ版と同じく、チャージや引出し、振り込みを選んで、金額と支払いパスワードを打ち込むだけ。
なお「帳戸余額」から残高と利用記録も確認できるので活用しよう。
コンビニで簡単決済
このほか、実店舗で買い物をした時、店によっては支付宝銭包で精算ができる。
現在上海では「ファミリーマート(全家)」や「C―STORE(喜士多)」、「all days(好徳)」などのコンビニが、支付宝銭包での支払いに対応。
レジでバーコード(付款碼)をかざせば、会計完了③。
これさえあれば、わざわざ現金やカードを出し入れする手間も省けるほか、財布や銀行のデビッドカードが手元にない場合にも役立つ。
また去年は、数字のゾロ目が並ぶ11月11日や12月12日の前後にアリババグループと提携するオフラインショップで、支付宝銭包を使用すると、50%オフとなるサービスを展開。
「ピザハット(必勝客)」や「Ichido(宜芝多)」など、100社近くの飲食店がこれに参加した。今年の開催はまだ未定だが、楽しみにしたい。
ただ、いくら便利とは言っても、携帯電話が盗まれると元も子もない。
いざという時のために保険「支付宝帳戸安全険」(0・88元)をトップページ「財富」の「我的保障」から選び、加入しておこう。
携帯で各種料金支払い
支付宝銭包の機能はこれだけにとどまらない。同アプリのコンテンツの1つ「淘宝電影」は、公開中の話題の映画を割引価格で予約できる①。
「淘宝電影」のアイコンを選ぶと作品の一覧が登場するので、希望作品を選ぶと、現在地から近い順に映画館が表示される。
希望の映画館と日時、座席を決め、料金を支払うと、ショートメールで予約番号が届く。あとは当日受付で番号を提示するだけ。
ただし、一度購入したチケットの変更や返品はできないので注意しよう。
そのほか、毎月の電気、水道、ガス代のほか、インターネットや衛星テレビ代もこのアプリ1つで精算できる③。
トップ画面から「水電煤」をタップし、毎月自宅に届く支払期限内の明細に記されたコード番号を入力。
これで毎回、コンビニや営業所に直接支払いに行く手間も省ける。
ただし、支払い期限の過ぎたものは精算できないので要注意。
「紅包」ゲットでお得
このほか、タクシー呼び出しアプリ「快的打車」も使用できる。
画面の「探索」をタッチすれば「快的打車」のページに移り、目的地打ち込み画面に。中には、運賃の支払いも同アプリでできるものも。
運転手の持つ携帯電話に表示されたQRコードを読み取れば、精算完了。その場合、車内に「支付宝銭包」のステッカーが貼られているかチェックしよう。
また、忘れてはならないのが「紅包」だ⑤。
こちらは支付宝と提携している商店が発行する割引券または現金で、アプリ内で各店が不定期に、キャンペーンとして「紅包」を配布。
特に、春節期間中は、50元、100元とお得な割引券を配るので見逃せない。
これらを使いこなすことができれば、もうあなたも支付宝通。さあ今すぐ始めよう!
~上海ジャピオン2015年5月8日発行号