国慶節の旅 悠久の歴史が生んだ浪漫の数々③

内助の功が生んだ麺料理

時代は清朝。雲南の南湖に浮かぶ小島で、科挙の試験勉強をする男がいた。彼の妻は、夫のために毎日、橋を越えて料理を運んできてくれた。しかし、運ぶ間に料理が冷めてしまい、男の食は進まなかった。それが妻の悩みの種でもあった。
 ある日、男がいつものように勉強をしていると、妻が麺や具と、暖めた土鍋にたっぷり鶏の油を張ったスープとを、別々にして運んできた。いつもと勝手が違うので、男は一瞬戸惑ったが、ひと口食べて驚いた。その場で具をスープで煮るため、料理が温かいままだったからだ。
 この料理の名前は「過橋米綫」。橋を渡って料理を届けたことからこの名がついた。今では、雲南省・昆明の街のいたるところで、過橋米綫を出す店を見ることができる。
 過橋米綫は、大きな器に入った熱々のスープと、小皿に盛った肉や野菜、麺を、別々にテーブルへ運び、目の前で客自らが最後の調理をして、食べる。日本人そっくりの顔つきをした少数民族をよく見かける雲南は、旅行者にとって親しみやすい土地だと言われる。この「内助の功」が生んだ料理も、そんな穏やかな土地の印象に一役かっているのかも知れない。

雲南省
中国南西部にある省。ミャンマー、ラオス、ベトナムと国境を接するため、アジア南方の国からも色濃い文化的影響を受けている。中国では、最も少数民族の多い省で、様々な異文化に触れることができる。京都を思わせる古城と美しい湖を持つ大理や、旧市街が世界文化遺産にも登録された麗江などが、観光都市としてよく知られている。また、南部は亜熱帯に属し、野生の象や孔雀を見ることができるシーサンパンナ(西双版納)がある。

アクセス
上海から雲南省の省都・昆明までは、飛行機で約3時間。航空チケットの相場は片道で2010元(税込み)程度。雲南省の昆明には、この過橋米綫を食べられる店がいたるところにある。過橋米綫の料金は、店やトッピングの具によってまちまちで、相場は10元~100元。昆明からは、大理、麗江などの観光地まで、飛行機や長距離バスが通っているのでアクセスも便利。少数民族の町をめぐるツアーもよく組まれている。省を流れる瀾滄江は、下流でメコン河になるため、ここから河ぞいにラオス、タイを旅行するのも定番だ。

大陸を放浪した料理

福建省南部の山中に、「客家」と呼ばれる人たちのふるさとがある。それは「土楼」という名の集合住宅で、遠めから見ると要塞のような形をしている。ひとつの棟には、数家族が暮らし、数十から数百の人が生活を営んでいる。
そんな集合住宅で生まれた料理に「客家料理」というものがある。特徴は、ボリュームに溢れ、塩味と酸味の利いた濃厚な味付け。客家料理は白いご飯とよく合う。濃い味付けで、何杯でもご飯が進むからだ。高エネルギーで実用的な炒め物と乾き物を中心とした客家料理からは、移住を強いられた、彼らの歴史を偲ぶことができる。
代表的なメニューに「客家少炒」と「塩ju鶏」がある。前者は、豚のバラ肉と水でもどしたスルメイカ、ネギ、ニンニクの芽などを、醤油で炒めたもの。後者は、塩をメインとした調味料で鶏を蒸したもので、桔子醤と呼ばれる柑橘系の果物から作った特性のソースをつけて食べる。

客家

福健省の山間部や広東省東部など、中国南東部を中心に、かつて華北から南下移住してきた漢族の子孫として、他の漢族や少数民族とは区別されてきた集団。「土楼」と呼ばれる共同住宅に住む。独特の習俗を保ち、言語も独自の方言を用いる。今日では、華僑として海外で生活したり、中国各地へ出稼ぎに行ったりする人も多く、経済界や政界などで、多数の著名人を輩出している。客家の出身者としては、孫文などが有名。

アクセス
有名な円形土楼「振成楼」と方円土楼「福裕楼」のある永定の土楼は、福建省の山間部にあり、近郊都市のアモイから車で約3~4時間かかる。上海からアモイまでは飛行機で約1時間半で、航空チケットの相場は片道1070元(税込み)程度。上海からアモイへの旅行で、オプションとしてつけて行くこともできる。また、アモイで現地の旅行社などが組む、日帰りのツアーに参加する手もある。永定の土楼には、宿泊施設もあり、客家料理を食べることもできる。こちらの入場料は30元ほど。

便利な旅行グッズで快適に

機能的な旅グッズ勢ぞろい

シンプルな、カラー&デザインでおなじみの「MUJI」では、荷物の小分けに便利なポーチ類を始め、エアーピローなど、機能的な旅グッズが揃う。
 中でもオススメは「吊るせる洗面用具ケース」シリーズ。旅先で重宝するスグレモノだ。

【テーブルの商品・左から時計回り】
白いポーチ中48元、小30元
吊るせる洗面用具ケース
三折タイプ183元
ボックスタイプ152元
エアーピロー76元
(換えカバー61元、エアー30元)
アイマスク40元
パスポートケース90元
【キャリーバック・左から】
中988元、小877元

MUJI
南京西路863号(×石門一路)
鴻翔百貨2階
TEL:8267-3837
営業時間:10時~21時半(日~木)
    10時~22時(金・土)

旅行に便利な使い捨てコンタクト

コンタクトの「アイシティ」では、1DAYタイプのコンタクトレンズなど、アイケア用品が豊富。
 旅先では億劫になりがちなレンズのお手入れや、破損・紛失の心配は、1DAYタイプで解消しよう。購入前に「無料お試し」ができるので、初めての人でも安心だ。

【左奥から時計回り】
ハードレンズ保存液95元(ひとつ買ったらひとつプレゼント)
1DAYアキュビュー30日分219元(ディファイン30日分269元)
1DAYアクエア30日分240元
(手前)レンズケース15元
メダリスト1DAY30日分300元(写真は5日分)
(中央)1DAYアキュビュー10日分79元(ディファイン5日分49元)
※写真左手前
ポーチ(保存液、レンズケース付き)400元以上の購入でプレゼント

アイシティ
虹橋路港匯広場5階(×肇嘉浜路)
TEL:6448-4300
営業時間:10時~22時

行動派にはアウトドアグッズ

市内だけで5店舗を展開する、フランス系大型スポーツ用品店「DECATHLON」では、行動派にオススメのリュックや、防水加工されたウェアなどが揃う。
 子ども用も豊富なので、親子でコーディネートが楽しめる。

【左奥から時計回り】
リュック大269元、小39元
ブルゾン大149元、小99元
水筒99元
サンダル大149元、小99元
寝袋大69元、小(超軽量)299元

DECATHLON
仙霞西路88号(×剣河路)
TEL:6238-5511
営業時間:10時~22時
http://www.decathlon.com.cn

~上海ジャピオン8月18日発行号より

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