知らなきゃ損!? 〝エコ駆虫グッズ〟で予防と対策

689-特集1-700689-特集2-700

日本でもお馴染みのワナ

ゴキブリの出現を防ぐには、やはり清潔を心掛けることが何より重要。しかし、自然の多い立地や、ある程度築年数のある住居だと、どうしても侵入経路に隙があるもの。食べ物を出しっぱなしにしない、マメに掃除をする、など対策を取っていても、家住性の高いGは有史以来の悩みのタネなのである。

今回は、環境にやさしい駆虫グッズを厳選しているため、煙や薬品を使わないことを前提としている。ならば思い浮かぶのは、昔ながらのいわゆる「ゴキブリホイホイ」だろう。1973年にアース製薬が製造・販売を開始した、言わずと知れたG駆除用品のスタンダードで、中国でも「安速小强恢恢」の名称で販売。「Gの姿を見ないで捨てられる」という心理的にもどこか安心感の生まれる同商品は、ここ中国でも支持を集めていた。また国内企業も同じ仕組みの商品を展開している。

Gをカチカチに凍結する

エアコンや冷蔵庫に使われている「気化熱」を応用して作られたのが、この瞬間凍殺スプレー「凍撃殺蟑気霧剤」だ。スプレーすると瞬時にマイナス温度になる気化熱を利用し、標的をノックアウトする。

万が一、家具や床に噴射しても、乾けば片栗粉のようなサラサラした粉が残るだけなので、掃除も後片付けも簡単。通常の殺虫スプレーで、噴射した跡がベトベトして気になるという人にもオススメしたい。

また、強力な薬品を使用する殺虫タイプは、一発で弱らせないと、こちらに向かってくる恐怖が拭えないが、この商品はひとまず冷気で相手の動きが鈍るので、その後じっくりと狙って絶命させられる。真っ白に凍るまで吹き掛け、何事もなかったようにティッシュを乗せ、そのまま新聞紙で挟み、ポリ袋に入れてポイしよう。もちろんジャピオンで挟んでくれてOK。後は除菌スプレーなどでさっとひと拭きで任務完了だ。

689-特集3-700

 

これってただの扇風機?

虫を除けるとは、本来こういうことなのかも知れない。ローカル市場で肉や果物を購入する際、商品の上に吊り下げられた謎の回転器を見掛けたことはないだろうか? そう、あれがこの回転扇風機だ。何のことはない、リボンや紐がくくりつけられ、訳もなくグルグルと回り続けているだけの代物である。粘着剤や薬品はおろか、紫外線や電磁波も使用されておらず、手で虫を払う代わりのただのヒモ、と言っても過言ではない。

時代とともにとっくに廃れたと思っていたこのアイテムが、現在もオンラインで購入可能。もちろん家庭や飲食店でも使用できるが、常に目の前でヒラヒラとリボンが舞う様は多少の目障り感…。とにかく、殺生を好まないやさしいアナタに非常にオススメの商品である。確かに食品を扱う市場では有効的なアイテムだが、これで虫を遠ざけても、虫はいつまでも市場の中を飛び続けると見られる。ちなみに、作動中に本体を手にすると漏電していて、微電流が流れるチープ具合も、特筆すべき点だろう。

ポンと置くだけ手軽に駆虫

アース製薬の「コバエがホイホイ」は、コバエが好む匂い付きゼリーで容器内に誘い込み、有効成分であるジノテフラン入りの「角切り粘着ゼリー」が、小さなコバエも逃がさず殺虫してくれる駆虫アイテムだ。スプレータイプのように薬剤が飛散しないので、台所での使用に適している。約1カ月の効果持続性があり、内部に虫が溜まったら、そのまま捨てられるという簡単楽チン&便利なアイテムだ。

なお、使い始めは少し匂いがキツイとの声も聞かれるが、何を隠そう、成分には中華料理でおなじみの「黒酢」や「紹興酒」が含まれているとのこと。さらにコバエは「赤色」を好むとくれば、チャイナ要素満点の駆虫グッズとして、キッチンのアクセントにするのも悪くない。

689-特集4-700

 

上海から中国各地に広がる

「花露水」の起源は、1905年に中国香港で生まれた「双妹牌」というブランドの香水だと言われている。08年には中国大陸に伝わり、上海の中西薬局が、バラやジャスミンなど花のエキスにアルコールを加え精製した「明星花露水」を誕生させ、29年には大量生産を開始した。今では数十社から同様の「花露水」が製造・販売されている。製品は虫よけやかゆみ止めなど用途によって様々なラインラップを揃える。

編集部が実際に数十種類の花露水を試したところ、持続性があり、肌にやさしく、香りがよくてリーズナブルなのが、こちら「六神」の宝宝ブランドから発売されている「六神宝宝 駆蚊花露水」だ。虫よけに効くと言われているボタンの根やシソの葉のほか、スイカズラやハッカ、キハダなど花のエキスがブレンドされており、5時間の効き目がある。また、赤ちゃんにも使えるとあり、刺激が少なく、肌にもやさしい。

進化を遂げていた電蚊拍

「電蚊拍」とは、グリップ部のスイッチを押して回路の電圧を上げ、金属ネットに接触した蚊・ハエ・クモなどの小虫を感電させることにより退治する中国のアイデア駆虫グッズだ。

しばらく見ないうちに、この電撃殺虫ラケットにもスマート化の波が押し寄せていた。軽量化に加えUSB充電、LED光源など、現代っ子らしい充実した機能が追加。さらにこちらの商品は、ネック部分が180度曲がるため、90度に折り曲げ、クローゼットと天井の隙間にいる蚊を狙ったり、地面に這いつくばる瀕死のターゲットにとどめを刺したりもできる。もちろん素振りに自信のある人は、キレのあるスマッシュで、空中浮遊する虫を狙い打ちしていただきたい。また、蚊取り線香などと違い空気を汚さないので、キッチンや寝室で活躍しそうだ。音もニオイもないので、赤ちゃんやペットのいる部屋でも安心。

format-A記事-P2

~上海ジャピオン2018年7月27日発行号

 

 

 

 

最新号のデジタル版はこちらから




PAGE TOP