怪奇・心霊世界への誘い①

あなたの知らない上海の怪奇・心霊世界


夏は、怪談の季節。
寝苦しい夜は恐怖に涼んでみたいもの。
そんなあなたに、上海の怪奇・心霊世界をお届けします。
読後は、街の景色も変わって見えることでしょう……

心霊現象に詳しい日本人がいる、そう聞いて、編集部はさっそくその人物にインタビューを試みた。上海歴6年というY氏は、一見陽気なおじさんだが、多くの心霊体験があるという。挨拶もそこそこに、いきなり昨日見たという霊(?)の話が始まるのだから恐ろしい。

――上海でも、いわゆる心霊現象をたくさん経験されたそうですね


Y氏 昨日もね、そこの交差点で信号待ちしてる時、全身緑色の小さな人間を見ましたよ。

――そ、そうなんですか。そういう話って、日本人の間で噂になったりするんですか。

Y氏 日本人の多いマンションではよく聞きますね。僕も以前、浴室で見つかった長い髪の毛が原因で、喧嘩するご夫婦の部屋に伺ったことがあります。奥さんは浮気の証拠だと言うんだけど、旦那の身に覚えはない。そこで確かめてみると、浴槽の中には全部で女性ひとり分ほどの大量の髪の毛があったんです。しかもよく見れば、毛根がそのまま付いている。それを見て皆が絶句していると、突然部屋の蛍光灯が割れ始めたんです。ふたりは数日後に引越しました。

中国霊は中国語を話すか

――そう言えば、中国の霊は中国語を話すのかって疑問もありますが、そのへんはご存知ですか?

Y氏 部屋の壁に人の顔のようなシミが浮かび、夜になると男の影が現れて日付らしい数字を読み上げる、という体験をした知人がいます。彼に聞いたところ、言葉自体は中国語らしいけど、頭ではなぜか内容が理解できてしまうそうですよ。


――テレパシーみたいなものでしょうか。その方は、その後どうされたんですか?


Y氏 たまたまツテがあったので、僧侶を呼んでお祓いをしてもらいました。

――上海でも、「お祓い」をする習慣があるんですね。

Y氏 まあ、なくはないんでしょうね。例えば、徐家匯のある高層ビルを建てる時、工事中に死者がたくさん出て仕事が滞ってしまい、日本から祈祷師を呼んでお祓いしてもらったという話もあります。ほかに、龍華寺などでもお祓いをやってくれるそうですが……。中国の場合、「風水」と区別がつきにくいケースもありますね。

上海でも、見える人は見てる

――日本にいたころと上海では、心霊現象に出会う機会に変化はありましたか?

Y氏 そういう経験は減りましたね。日本では、例えば精神病棟の廃屋へ肝試しに行って〝見た〟りと、こっちからスポットへ出向いていたせいもあるんでしょうけど。上海ではそういうスポットの話はほとんど聞きませんからね。

――上海人は現実的で、幽霊の話はあまりしないと言われますが、そのせいもあるんでしょうか。

Y氏 そうですね。民族性のようなものもあるのかも知れない。ただ上海って、外から仕事を求めて来た、いわゆる「外地人」が多いじゃないですか。彼らは住民票もないから、死んでも供養されない、なんてケースもあるんじゃないかと。そのへんを考えると、やっぱり〝出て〟も不思議じゃないと思いますよ。

――上海だろうと、出る時は出るってことでしょうか。

Y氏 まあ結局、日本人でも欧米人でも、見える人には見えてるんですよ。友人に、僕よりずっと見える奴がいるんですが、彼とふたりで日本人夫妻のマンションの一室に呼ばれたことがありました。その帰りに僕が、「カーテンの横が気になった」なんて言うと、「ああ、そこに女の人がいたね」なんて言うんです。彼にははっきり見えてたんですよ。

――う、また内容が怖くなってきたようで。今日はこの辺で……

Y氏 聞けばその女の人、夫婦のうち旦那が話しているときは優しそうにうなずいてるけど、奥さんが話し始めると恐ろしい形相でじっと奥さんを睨むらしく……

――あ、ありがとうございました!

Y氏

日本から上海に来てはや6年。日本では様々な心霊スポットに足を伸ばし、多くの心霊体験をした。取材中、人懐っこい表情で、「霊を見るには、何も無い空間に目の焦点を合わせる練習をすると良いですよ」と教えてくれた。なお、かじった程度の「風水」は、かえって妙なものを呼び込むことがあるので要注意とのこと。

~上海ジャピオン8月4日発行号より

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