赤ちゃん、子どもと行く浦東空港ガイド

便利なベビーカーレンタル

赤ちゃん、子どもを連れていざ飛行機旅行!とその前に、航空会社と事前にしっかり打ち合わせをし、子ども向けのサービスを予約しておくことが大切。空港や飛行機内での快適さは、ここで決まるといっても過言ではない。

まず、ひろ~い浦東国際空港内の移動を助けてくれるのが、ベビーカーレンタルサービス。航空会社「ANA」ではチェックインカウンターから搭乗口まで、ベビーカーを貸し出してくれる。事前予約は不要だが、数に限りがあるのでご注意を。「aprica」製のベビーカーは機能性がよく、ママも安心だ。また希望すれば日本の空港に到着後も到着口から荷物受け取り場まで使用できる。

なお浦東国際空港の手荷物検査では、ベビーカーから赤ちゃんを降ろし、折り畳むことを要求される。取材班はここで、レンタルしたベビーカーをどうしても折り畳めず揉めたうえ、別途ベビーカーのみ再検査を受けるはめになったので、折り畳み方は前もって確認しておくことをオススメする。ちなみに、抱っこひもも外すよう指示されるので準備をしておこう。

機内も快適に過ごそう

飛行機に乗る楽しみの一つ、機内食。赤ちゃんや幼児も事前に予約すれば、ほとんどの航空会社で専用の機内食を用意してくれる。内容は市販のベビーフードや果物、粥など。アレルギーにも対応可能だ。LCCを除き別途料金は掛からないので、ぜひ利用したい。

最後に座席の予約も忘れずに。最前列は体重10㌔以下の赤ちゃん連れ優先としている航空会社が多いが、座席の前のスペースが広くオススメ。ほか、トイレが近い後方席や、落ち着く窓際がいいなど、電話でリクエストを伝え、よい席を確保しよう。

たくさんあるベビールーム

では実際に、浦東国際空港から旅行へ出発しよう。出発カウンターでチェックインを済ませ、ベビーカーを借りる。出国審査では赤ちゃんはベビーカーに乗せたまま、顔を上に向かせ、審査官に見せればOK。次の荷物検査は、一番右側レーンの「愛心通道(手伝いが必要な人のための優先ゲート)」を遠慮なく使おう。優先して検査を受けられる。

浦東国際空港は、ほぼすべてのトイレにベビールームを併設している。オムツ交換台、授乳用のイス、洗面台が基本の設備。日本と違いミルクを入れるためのポットがないのは、空港内に熱湯が出るウォーターサーバーがたくさん設置されているから。どこでもすぐミルクを作れるのはありがたい限りだ。ただし、洗面台の水でミルクを冷やそうと思ったら、温水だったのは困ったところ…。

なおT2のD80搭乗口近くには、同空港唯一のキッズスペースを設置。ボールプールやすべり台がある小ぢんまりとした遊び場だが、監視スタッフが常駐し、保護者が見守れるスペースも用意しているので、幼稚園~小学校低学年までの子は楽しく過ごせるはず。利用は無料だ。

シャトルでサテライトへ

それでは赤ちゃんを連れ、昨年9月に新しくオープンしたサテライトターミナル(衛星庁)へ行ってみよう。国際線が多いターミナル2(T2)と連結しているのはS2。T2で手荷物検査を終え、右に曲がってしばらく行くと、S2へ向かうシャトル乗り場入口が見えてくる。ここで注意したいのが、エスカレーター乗り場とエレベーター乗り場がかなり離れていること。先に見える大きい入口はエスカレーターで、エレベーターはそこを通り過ぎて奥、搭乗口D82の手前にある。

6両編成のシャトルは、基本座席を設けず、手すりやスタンションポールがあるだけなので、しっかりベビーカーを固定し、小さい子どもがいる場合は、気を付けて立たせよう。先頭と後尾車両のみ若干の座席を設けている。

2分半ほどでS2へ到着。エレベーターで2階へ向かう。

人が少なく、快適な設備

黄色い天井が美しいサテライトターミナルは、S2吹き抜けが開放感溢れるキレイな内装! 出発ロビーもゆとりのある設計で、待合スペースに2口・3口コンセントと、スマートフォン用無線充電を備えたパソコン作業用テーブルもあるのがうれしい。そして、とにかく人がいない…。まだS2から離着陸する飛行機がそこまで多くないと見えて、閑散とした雰囲気。T2とは大違いだ。

食事・買い物はぜひここで

ここでS2のベビールームも確認。T2では若干狭く、ベビーカーが入れにくいところが多かったが、こちらのルームはゆったりとした間取りで使いやすい。また、T2にはなかった、小さい子ども用便器があるファミリートイレも用意。こちらも広々としていて使いやすそうだった。

さてサテライトターミナルの大きな魅力として、著名レストランが多数入店していることがある。S1・S2で計55店が入居しているそうだが、S2ではコーヒーチェーン「スターバックス」をはじめ、カフェ「WAGAS」、本格イタリアン「ピッツァマルザーノ」、韓国料理店「本家」など、街中で見掛ける有名どころがズラリ。しかも市街地で食べるのと同じ値段で提供してくれるのがありがたい。大きな免税店もあるので、T2に登場口がある人も、こちらでゆっくりと食事と買い物をして過ごしてみてはいかがだろうか。

~上海ジャピオン2020年1月10日発行号

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