長い道のりのスタート
さあ、いよいよパスポート切替ミッションのスタートだ。切替は、現在のパスポートの有効期限が1年未満になったら、日本総領事館で手続きできるぞ。タイミングは現行ビザとの兼ね合いがあるので、ビザの有効期限もチェックしよう。
パスポート切替には、申請から5営業日必要だ。おっとその前に、前回から本籍地や名前が変わった人は、戸籍謄本を日本から取り寄せる必要があるぞ。現在は国際郵便が遅延しがち、編集班が9月に送ったEMSは10日間掛かった。早めの準備が必要だ。
切替申請が無事完了したら、受け取りまでに、各機関に同一人物証明が必要かどうかを確認しておこう。これも本人が領事館に行って申請する必要があるから、後から同証明書が必要なことがわかった場合は、何度も領事館に足を運ぶ羽目になるぞ。
緊急かつ重要項目をこなせ
上記2つは、パスポート発行から10日以内に完了すべき項目だ。ただ上海領事館発行の場合、私たちがパスポートを受取った時点ですでに発行から2~3日ほど過ぎており、残るはあと7日…。急いで、且つ慎重に遂行しよう。
「外国人臨時宿泊登記」の作成はネットからできて、カンタンだ。ただし編集班は住所登録がどうしてもうまくいかず、結局公安局へ駆け込み、公安局でもオンライン登録の変更ができず、また1から手続きしてもらうというトホホな結果に。
次に現行ビザを変更し、新しいパスポートにビザを貼ってもらう作業が必要になる。ここで初めて同一人物証明書が必要になってくるが、電話確認の際、取材班の場合は不要と言われた。同僚の場合は必要だったらしいので、人によって要・不要があるらしい。必ず事前確認を。
ネット銀行でトラブル発生
大事な銀行口座におけるパスポート情報切替は、銀行支店に直接行く必要があるが、そこまで難しい作業ではない。
準備するものは、銀行カード、旧・新パスポート、同一人物証明。ただ編集班が使っている建設銀行では、この証明は不要と言われた。こちらは各銀行や支店によって要・不要が異なるようなので、事前に窓口へ聞いておこう。
窓口でこれらを提出すれば、20分ほどで手続きは完了する。ところがその後の給料日、ネット銀行で残金を確認しようとすると…登録エラーに! さらにATMでも、現金は引き出せるものの、ほか口座への振り込みに失敗。給与用口座から、オンライン決済用の別口座に入金できず、11月11日の大セール前だというのに、キャッシュレス難民になってしまった。
またさらに運悪く、新パスポート原本はビザ更新中のため、10日営業日返ってこない。つまり銀行窓口での解決も10日後…。どの店でも、現金を出すとちょっと嫌な顔をされるこのご時世。結局、心優しい友人に現金とオンラインマネーの交換をお願いし、糊口をしのいだ。
事前にお金のストックを
と、このように、銀行口座のトラブルは生活に大きな影響を与えるうえ、その時にパスポートが手元にあるとは限らない。万一に備え、銀行での手続き前に、現金を用意したり、オンライン決済アプリに、ある程度の金額を入金しておいたりすることをオススメしたい。また、窓口での手続きの際は係員に、口座情報の変更だけでなく、銀行アプリやネット銀行など現在利用しているサービスをしっかり伝え、一括でほかサービスの再登録の手続きもしてもらうように努力しよう(泣)。
サクッと番号更新完了
オンライン決済アプリ「支付宝(アリペイ)」や「微信支付(We Chatペイ)」のパスポート番号変更も忘れずに。こちらは、旧パスポートの有効期限が切れたからといって、直ちに使えなくなるといったことはないようだが、期限前にキチンと更新しておいたほうが安心だろう。
まずは「支付宝(アリペイ)」から。パスポート番号更新自体はとってもカンタンだが、そのページにたどり着くまでがちょっと複雑。まず、アプリ内マイページ「我的」から自分の名前をタップし、「実名認証」下の「我的客服(カスタマーサービス)」から「如何変更護照号碼」を選択すると、やっと新しいパスポートをアップする画面が出てくる。そこに、新しいパスポートの写真と、名前、パスポート番号を入力すれば完了だ。24時間以内に審査が行われるそうだが、今回は5分ほどで更新完了のお知らせが届いた。
さらばサブスクリプション
「微信支付(We Chatペイ)」の方は少々やっかいだ。こちらはパスポート番号の変更ができず、実名認証を1からやり直す形。最初に、現在紐付けている銀行カードはもちろん、ショッピングサイト「京東」など微信支付を支払い方法に指定しているアプリ、また動画サイト「bilibili」会員費などの自動引き落とし設定をすべて解除する必要がある。解除は、微信内「支付」ページ右上「支付管理」の「釦費服務(引き落としサービス)」から一括で行える。身ぎれいにしたら、同じく「支付管理」の「更換実名」から名前やパスポート番号、銀行カードの登録を再度行い、完了だ。
~上海ジャピオン2021年10月29日号