蘇州式ラーメン・上海カップ

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臭みゼロのイシモチ
母の愛に触れるスープ

 上海で知る人ぞ知る蘇州ラーメン店・阿娘麺館。
淮海路の喧騒から少し離れた、思南路に店を構える。
昼時にもなると、60席ほどの店内は、そのラーメンに魅せられた客でふくれあがる。
上海在住の日本人ブロガーの間でも、
同店のあるラーメンを食べるために行列ができる店として紹介されることも多数。
その美味を讃え、今回、上海一と認定だ。
 そのラーメンとは、「黄魚麺(イシモチの煮込みラーメン)」だ。
料金18元。魚は浙江省寧波から取り寄せられた「小黄魚」を使っている。
たまに残る小骨はご愛嬌だが、大きな骨などはきちんと処理され、
川魚にありがちな臭みは微塵も感じられない。
また麺は少し固めに茹でられ、魚の程よい柔らかさと麺の硬さが絶妙のバランスをとる。
 スープは醤油系の黒っぽい色を呈しているが、飲んでビックリ。
醤油の味よりも何よりも、魚の旨味が染み出し、ほんのり甘い。
優しい味という言葉が一番しっくりくる。
何度飲んでも飽きることなく、飲めば飲むほど優しい母親の愛に触れたような感じを覚える。
2年前に亡くなった、
同店店主の〝阿娘(寧波方言で、おばあさんの意味)〟のスープへの愛情が、
いまだに失われていないからかもしれない。
 祖母から孫に受け継がれた、昔と変わらぬスープが、みんなの来店を待っている。

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阿娘麺館
住所:思南路36号(×南昌路)
電話: なし
営業時間: 7時~9時半、11時~13時半、17時~19時半

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口内に広がるスープの海
歯ごたえ良いプリプリエビ

 上海各地に支店を持つ、蘇州式ラーメン店・滄浪亭。
店名は、蘇州にある北宋時代の庭園「滄浪亭」から取られ、メニューには、本場蘇州と同様に、
塩味の白スープ(白湯)と醤油系の赤スープ(紅湯)のラーメンが並ぶ。
 老重慶中路にある同店は、まさに下町にあるラーメン店というにふさわしい。
お店に入ると、店員のおばさんと料理人のおじさんの笑い声が広がる。
店員の態度はそっけないが、ラーメンの味は客の心をわしづかみにして離さない。
 60年前にオープン以来、エビを使ったラーメンが絶品と評判になり、
著名な画家である呉湖帆や劉海粟もその味に魅せられた。
そこで今回、エビラーメンの代表ともいうべき「蝦仁麺(むきエビのラーメン)を上海一と認定。
料金は15元。
麺は定番のストレート細麺で、白濁系スープとくれば豚骨の博多ラーメンを思い出すが、
同ラーメンのスープは塩味の効いた鶏出汁だ。
 餡掛けのプリプリのエビはほのかに甘く、それだけで食べても美味い。
だがスープも一緒に飲めば、口の中は海へと変わり、海浪たる旨味が押し寄せ、
エビをかむとプリッと跳ね上がる。
 同店では夏に向け、涼し気な「蝦仁冷麺(むきエビの冷麺)」もメニューに加わる。
その日の天候や気分に合わせ、むきエビラーメン・冷麺を頬ばりに行こう。

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滄浪亭・重慶路店
住所:老重慶中路66号(×淮海中路)
電話: 5382-2380
営業時間: 6時半~20時半

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ゼラチン質のとろける感触
塩気・ピリ辛・甘味一体感

 南京東路の歩行者天国から程近い、福建中路と広東路の交差点にある徳興麺館。
創業は130年以上前の清の時代にまで遡る。
そり上がった屋根という中国的な外観は、食事をとる前から、猛烈に「中国」を意識させる。
 かつて「麺類上海一」と評され、店舗によっては1日6000杯売れる
「?蹄麺(豚もも肉の煮込みラーメン)」が看板メニューだ。
この度ジャピオンでは、高菜入りの「?蹄雪菜大麺」を上海一と認定。
料金10・5元。
この「?蹄」自体も、商務省の品評会で金賞を受賞した逸品だ。
塩気は強いが、肉のゼラチン質がとろける舌触りをじっくりと味わいたい。
醤油の甘さだけが染み込み、塩辛さのない麺と共に食べ、味のバランスを調整しよう。
 気になるスープは、醤油系の赤スープ(紅湯)だが、
一般の赤スープと違い、甘さはあまり感じられない。
高菜の塩辛さが加わり、引き締まった塩醤油ラーメンといった感が強い。
甘めのスープを想像して食べると、完全に予想を裏切られること必至だ。
高菜はピリリと甘辛く、かめばかむほど甘みが口の中に広がる。
そこに?蹄を放り込むと、ピリ辛さに塩辛さがかぶさり、食欲をさらに刺激する。
 肉の塩辛さと高菜のピリ辛と麺の甘さ…。
どれが欠けても成り立たない、三位一体のラーメンを召し上がれ!

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徳興麺館本店
住所:広東路471-475号(×福建中路)
電話: 6352-2528
営業時間: 6時15分~22時

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名は体を表す?
特製ラー油で味引き締め

 下町情緒が残る、黄浦区の豫園・孔子廟一帯。
そこにその名もズバリ、「大腸麺」という蘇州式ラーメン店がある。
狭い店内は1階が厨房で、客は店先や2階に上がりラーメンを食べることとなる。
一般的なローカルラーメン店と異なり、食券を買う場所はないので、
先に席に座って注文となるが、注文をとるおかみさんは、
記憶力バツグンで注文を間違えることがない。
 同店の名物は、その店名からも分かるように「美味大腸麺(テッチャンラーメン)」だ。
値段は11元。
中国最大級の口コミサイト「大衆点評」の大腸麺部門でも最高点を得ている、
このラーメンを上海一と認定。
運ばれてくるラーメンの上に、これでもかッと大量に乗るテッチャンは、
ホルモン好きにはたまらない。
濃い醤油で甘く煮込まれ、臭みもなくプニプニした食感をじっくり味わいつつスープを啜る。
スープもテッチャンと同じく甘い醤油ベースで、キレはそこまでないが、
甘さは口内にほんのりと広がり、余韻を楽しめる。
 甘いのが苦手な人は、ラードなどを加えて作られた、まろやかな特製のラー油を足そう。
スープの味がビシッときまり、弾力性のある麺と絶妙にからまる。
 スープが無いタイプの「大腸拌麺」にもできるので、
テッチャンの味だけをじっくり楽しみたい人は、「拌麺」を是非!

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大腸麺
住所:復興中路59号(×東台路)
電話: 6374-4249
営業時間: 9時~16時半、18時~20時頃

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昆山の名物ラーメン
甘いスープをトコトン賞味

 「奥竈麺」と書いて、「ao4zao4mian4」と読む。
食べたことはもちろん、見たことも聞いたこともないという人も多いであろうこのラーメン。
実は、上海と蘇州の中間に位置する昆山の名物ラーメンなのだ。
 中国語版グーグルマップで「上海 奥?面」と入力しても、10件しかヒットしないレアさと、
店名にその名を冠する劉錫安さんが奥竈麺作りに関して、
蘇州の人間国宝的な人物ということもあり、同店の奥竈麺を上海一の変り種と認定。
その彼の作り出す赤スープ(紅油)は、アオウオなどを使って煮込み、幾分黒味を帯びる。
そして何よりも甘い。とにかく甘い。
上海人も甘めの料理好きだが、このラーメンを食べると、上には上がいるということを思い知る。
 麺も一般的な蘇州式ラーメン店に比べて細いが、歯ごたえは悪くない。
トッピングには、スープにさらに輪をかけて甘いものと、塩辛いものが用意される。
トコトン甘さにこだわるなら、「爆?」と呼ばれるタウナギの甘炒めと共に、
甘さと塩辛さとの均衡を保ちながら食べるなら、
塩味の卵やチンゲン菜、高菜などと一緒に食べ進めたい。
 いつもと違った蘇州式ラーメンを食べたい人は、「奥竈麺」の赤スープを試してみよう。

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昆山劉錫安奥竈麺館
住所:斜土東路87号(×保屯路)
電話: 5301-8286
営業時間: 6時半~21時

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~上海ジャピオン7月2日号より

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