粘れる餅に学べ

　日々アポ取りから仕事が始まる僕ですが、相手の渋い返事にはすぐさま弱気になってしまいます。もしも僕に相手にくらいついていくべったりとした粘り強さがあったなら――――。
　がっくりとうなだれる僕の横で同僚がほおばっていたのが清明節に食べる「豆沙青団」。一つもらってラップを開いてみると、そこには粘り気たっぷりの餅が！　あまりにラップに粘りつきすぎて、すでに原型を留めていません。なんて精神力なんでしょう。それでいて、あんこが入っているにもかかわらず、味はあっさり。…これだ!!
思ってみればアポ取りは、やっぱり粘りつつも時にはあっさり引く、潔さのようなものも必要なのかもしれません。餅の2面性に翻弄されながら、それでも何かを掴んだ気がした僕でした。

【商品名】豆沙青団
【価格】3．8元（6個入り）
【製造元】上海昌宸食品有限公司

～上海ジャピオン4月6日発行号より