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万博の中国館を参観
旧暦で正月を祝う中国では、元日の正月休みはかなり短い。
そんな時は、近場でちゃちゃっと遊びたいものだ。
そこでオススメなのは、2011年5月31日(火)まで延長展示を開始した、上海万博の中国館だ。
入場券は1枚20元で、開館は9時~17時まで(入館は~16時)。
パビリオンの目玉である動く絵巻物「清明上河図」をはじめ、館内の3つの展示区を、
万博期間中の原状を保ったまま展示しているので、開催期間中に見逃した人も安心だ。
ただ、今も開催中と同様の人気なので、正月も長蛇の列はほぼ確実だろう。並び疲れ、身体がキツイ…。
そんな時はついでに、
龍華寺に初詣!
龍華寺で健康祈願
龍華寺は、三国時代の242年に、呉の孫権が建てた禅宗寺院。
中国館の最寄りの7号線「長清路」駅から「船廠路」駅に行き、
そこから龍華路に沿って南西に歩くと到着する。
同寺院の菩薩は民間の伝説では、健康を守る仏様と言われ、
自分の健康はもちろん、家族や友人のために祈りを捧げる市民が数多く訪れる。
同寺院へ初詣に出かければ、身体の疲れも簡単に吹き飛んじゃうかも?
また1撞き50元の鐘を撞いて健康を祈れば、
重さ3000㌔にも及ぶ鐘の重厚な音色が身体の芯まで響き、内部からマッサージされること必至だ。
身体を癒しに、龍華寺へ初詣に行こう。
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銅川路で海鮮暴れ食い
正月の定番の1つといえば、〝食い正月〟。
新年は、新鮮な海鮮とお酒で祝いたいもの。
そんな時、上海ならではの親しみやすい価格で、海鮮をたらふく食べるなら、
市北部の銅川路水産市場は外せない。
脂の乗ったサーモンや大ぶりのホタテに、元気も縁起も良さそうな伊勢エビなど、
好きな魚を市場で買って、付近のレストランで刺身や炒め物にしてもらって頂こう。
でも食べ過ぎと殺生のし過ぎで、お腹も心も苦しくなり…。
そんな時はついでに、
真如寺に初詣!
真如寺で平安祈願
真如寺は軌道交通11号線「真如」駅から銅川路の水産市場を通り抜けた先にある。
ここでは、庭園にあるような回廊が続き、欄干からのんびり川を望むことができる。
また、建物は白壁に黒い瓦屋根という落ち着いた作りで、
参観者も多くないこともあり、静寂が寺全体を包む。
新年早々、殺生をした心苦しさから開放されることだろう。
同寺院は、約800年前の南宋の嘉定年間に創建され、
現在の建物は、元代の柱などを基に再建されたものだ。
寺院内には11層建ての仏塔があり、頂上からは市内を一望可能。
高さは53㍍と、腹ごなしにちょうどいい。
また朝の5時半より開門しているので、塔の上へ初日の出を眺めに行くのにもオススメだ。
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新年のイベントへ
1人寂しく正月休みを過ごす場合でも、いろんなイベントが盛りだくさんで、遊び先には事欠かない。
リチャード・クレイダーマンやジェフ・チャン、ジャッキー・チュンのコンサートや、
上海美術館で行われているビエンナーレ、アートスポットM50での展覧会などなど、
アートなお正月が楽しめる。
ただ、周囲はカップルだらけで、
「来年こそは、良い人と一緒に年越ししたい!」という想いがどんどん膨らんでくる…。
そんな時はついでに、
玉佛寺に初詣!
玉佛寺で良縁祈願
蘇州河湖畔のアートスポットM50にほど近い玉佛寺は、
高さ約2㍍、重さ約1㌧の玉佛坐像が祀られていることから命名された。
この玉佛が良縁を呼ぶためかどうかは分からないが、
同寺院には、良縁を求める若い男女が数多く訪れる。
美女やイケメンも目に付くので、その場でフォーリンラヴする可能性もなくはないだろう。
また同寺院では、前述の玉佛以外に、同じく白玉石で作られた涅槃像も安置されている。
優雅で悟りきったような表情で横たわる仏像は、
「あんまりガツガツいかず、慌てずのんびりいきませんか?」と、我々に問いかけているようだ。
お正月は、玉佛と心の交流をしに行くのも、いいかもしれない。
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図書館でお勉強
正月と関係ない人たちがいる。
それは大学受験生。
センター試験も間近に迫り、勉強に明け暮れる年末年始だ。
留学生も学期末テストを控え、図書館で資料集めをせねばならぬ日々だろう。
淮海中路にある上海図書館は、日本書籍数千冊を含む、約5000万冊の蔵書を誇るので、
正月休みを利用し、同図書館に籠ると作業がはかどるかもしれない。
とはいえ勉強すれどもすれども、不安は拭えないもの。
失敗したらどうしよう…。
そんな時はついでに、
静安寺に初詣!
静安寺で学業祈願
静安区の久光百貨前にそびえる、黄金に輝く3頭のライオンポールが目印の静安寺。
ここは、実は日本ともゆかりがある。
隣が日本的デパートだからという訳ではなく、同寺院には、弘法大師こと空海が訪れたことがあるのだ。
「虚しく往きて実ちて帰る」という言葉を残すほど、
空海は中国で目覚しい学習成果を収め、日本に持ち帰り、多大な功績を残した。
その偉大な空海が訪れたことにあやかってかどうかは知らないが、
受験前には、多くの親御さんが子どもの学業成就を祈りに訪れる。
同寺院も龍華寺と同じく、三国時代に建てられたとされる。
大繁華街にある寺院なので、受験生だけでなく、人生日々勉強!
という人は、いろんなことのついでに初詣へ行こう。
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年始セールは外せない
年の瀬から新年にかけ、ずーっと楽しめるのがお買い物。
南京東路の新世界百貨や徐家匯の港匯広場などでは、新年セールを大展開。
割引に目がくらみ、我を忘れて散財してしまうことも…。
そんな時はついでに、
豫園近くで三廟参り!
三廟参りで財運祈願
日本では九州を中心に、正月に3つの神社を詣でる「三社参り」という風習がある。
それにあやかり、上海でも3つの廟をお参りすると良い事あるかも?
豫園の傍にある、城隍廟と大境関帝廟には商売の神として名を馳せる、
三国志の英雄・関羽が祀られていて、財運祈願をするのにもってこいだ。
さらに、豫園南にある、孔子が祀られている文廟にも行けば、
〝文〟の孔子に、〝武〟と〝財〟の関羽が揃い踏み。
新年早々、縁起が良い気分になれるだろう。
新たな新年のセールに気持ちよく向かうためにも、三社参りならぬ〝三廟参り〟に出かけよう!
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~上海ジャピオン12月31日号