モンゴル文化の謎
オレはウルフ。ロードバイク好きの留学生。中国の国道を自転車で旅してるんだ。お~さむっ。今日は雅江県を出発する前に「索洛寺」を覗きに来たんだけど、こんなに寒いのに、さすが寺の人たちは朝早くからお勤めしてるなぁ。案内版によると、ここの寺はチベット語で「モンゴル人が遺した寺」って意味らしくて、この辺りには、モンゴル語の地名や習慣がたくさん残っているんだとか。へぇ、オレてっきりチベット族の人しかいない土地だと思ってた。なんでこの地に、モンゴルの文化が残っているのかはわかっていないって…ミステリーだぜ。
さあ今日はいよいよゴールである巴塘県まで行くぞ! ここも小さな街だけど、記念になるものがあるといいな…。
最後は秘湯で〆
はぁ~、やっとの思いでゴールに到着。出迎えてくれたのは外壁が真っ赤な「康寧寺」だ。約360年前に建てられた寺で、多い時で1800人、今は360人の僧侶が暮らしているそうだ。う~ん、内部もチベット文化が色濃く反映されている。こんな山奥でこの景色を見ると、ホント別世界に迷い込んだみたいな気持ちになるぜ。
ん? なんだあそこ、道の両脇から白い煙がもうもうと立っている! おっ、この臭い…もしかして温泉か。しかも無料で入れるって、超ラッキー。ここ「熱抗温泉」は皮膚病や湿疹に効くと、地元の人から愛される温泉みたいだ。う~ん、頭にターバンや民族アクセサリーを付けた人たちと同じ湯に入るとは、まさに秘湯に来た~! て感じ。この旅の疲れも吹っ飛んだぜ。さあ、次の街を目指してゴーイングハイウェイ!
~上海ジャピオン2018年12月28日発行号