スープと麺のシンプル飯
懐にやさしい庶民料理
最近秋バテなのか、あんまり食欲がないんや。あっさりしたものが食べたいなと思って歩いとったら、この中華麺屋「三廂房」を見付けたんや。
ここの看板メニューは「陽春麺」、値段はなんと10元! この立地でこの値段なんて、お店やっていけるんかいな…と思いつつ、注文してみることに。待つこと5分、運ばれてきた碗には、透き通ったスープに極細のストレート麺だけの、超シンプルな麺が! でも、スープの風味豊かな香りが漂い、食欲をそそる。塩気の効いたあっさりした味で、麺はツルツルとなめらかなのど越しでうまいな。
陽春麺ってどこかに〝陽春〟って地方があって、そこの特産なのかと思っとったが、違うんやって。一説によると、この麺は昔十文で販売されておったらしい。そして陰暦の10月は〝小陽春〟で、上海市民の隠語で十が陽春を指すようになって「陽春麺」と呼ばれるようになったとか。陽春麺は今も昔も、懐にやさしい庶民的な料理なんやな。
Info
店名 三廂房(サンシィアンミィエン)
住所 陜西北路58号(×延安中路)
TEL 150-0211-8221
営業時間 9時~20時
席数 約20席
予算 15元~
~上海ジャピオン2020年9月25日発行号