日本発の高級リゾート施設
日本や海外で45施設を運営する総合リゾート運営会社「星野リゾート」が今春、中国大陸では初となる「星野リゾート 嘉助天台(かすけてんだい)」を浙江省台州市天台県に開業する。
標高1200㍍級の山々が連なる、自然豊かな地区のリゾートエリア「緑城蓮花小鎮(ルータスタウン)」に構える同施設。最大約260平米のスイートルームを含む客室103室のほか、ダイニング、プール、ジム、スパなどを設置。ロビーから一望できる天台山の夕景は、刻一刻と山の色合いが変わりゆくさまが、息を呑む美しさだという。1泊2888元~という値段以上の、都会の喧騒から離れた、非日常で上質なひと時を過ごせるはずだ。
開業日時は未定だが、春を迎え新緑が芽吹く頃には足を運べるようになるだろう。
中国1号店の蔦屋書店入居
昨年末、上海市の複合施設「上生・新所」にオープンした「蔦屋書店」。同店の中国大陸1号店は、浙江省杭州市にあり、同市のニュースポット「天目里」に入居している。
昨年10月にオープンした「天目里」は、市随一の観光スポット「西湖」の西北部分に位置する複合施設。敷地内には17の建物が構え、商業施設のほか、オフィスビル、美術館、劇場、映画館、ホテルなどが入居し、様々な体験ができる。イタリアの代表的建築家レンゾ・ピアノ氏が設計を担当、洗練された現代的な都市空間を創り出した。特徴的な建物が多い一方、自然を多く取り入れ、1日中いても飽きなさそうだ。
商業スペースには「蔦屋書店」のみならず、上海でも人気のコーヒーチェーンも入居。そのため「天目里」は〝杭州の代官山〟と呼ばれ、若者に人気の撮影スポットになっている。
〝蘇州の小鎌倉〟で打卡
〝打卡(話題のスポットに行くこと)〟する若者が後を絶たない〝蘇州の小鎌倉〟こと「東山岱心湾」。中国五大淡水湖の一つ・太湖の南東辺りに位置する湖畔沿いは、中国人の間で人気のスポットとなっている。
自然が比較的多い蘇州市、「東山岱心湾」沿いを通る莫厘峰環山路周辺には商業施設が少なく、車がないと行けないとあり、撮影スポットとして観光客が押し寄せる。美しい湖を背景に写真を撮ると、まるで鎌倉の海辺で撮影したかのようなできばえに。天気がよければ、夕焼けが湖面に映えて、さらに写真映えがするはずだ。付近には民宿もちらほら見掛け、泊まり掛けで遊ぶのもOK。
時間に余裕がある場合は、太湖に浮かぶ「西山風景区」にフェリーで移動するのも◎。春から初夏に掛けて、気温が高い時期に行ってみたい。
蘇州市随一の日本文化街
上海市では仙霞路や婁山関路など日本料理店が軒を連ね、ちょっとした日本食ストリートを形成しているが、江蘇省蘇州市ではもっと本格的に日本の街並みを再現した通りがある。昨年秋にリニューアルしたばかりの「淮海街」だ。
全長500㍍と、仙霞路でいえば古北路―芙蓉江路間程度と短いが、通りに約150店舗がところ狭しと並ぶ。1994年のオープン当時はネオンがまばゆい豪華な装いだったが、今は若者向けのスタイリッシュな雰囲気にチェンジ。日本料理店が多く、中には上海にも構えるそば屋や焼肉店も。映画館や文化ホールもあり、週末のお出掛けにピッタリだ。出張で蘇州に行く機会があれば、ぜひ1度寄ってみたい。
~上海ジャピオン2021年2月19日発行号