食道をゆく 第23回 北京?鴨

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ベイジンカオヤー
北京?鴨
~江蘇省南京市~

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カリカリっとした皮が魅力

代表的な北京料理
しかし、その発祥は…?

 北京料理と言えば、おそらくまず一番にこの「北京?鴨」(北京ダック)が挙げられるだろう。
カリっと焼いたアヒルの皮を削ぎ切りにし、ネギや甜麺醤と一緒に、小麦粉を焼いて作った皮に包んで食べる。
皮以外の部分もスープなどに加工された上、コース料理として食べられるのが一般的だ。
名前からして、発祥は当然北京だろうと予測されるが、実はそうではない。
京は京でも南の京、〝南京〟がその発祥地とされているのだ。
 時は、今から600年以上遡る明の時代。
南京はアヒルの成育に有利な環境に恵まれており、野生のアヒルが多く生息していた。
そこへ山東省から馬氏という男性がやってきて、野性のアヒルを飼いならし、人々に売って商売を始めたのだ。
 しかしあまりにもアヒルの数が多く、さばけなくなった馬氏は、
アヒルを塩水に漬けて保存する方法を考えついた。
これが、今の北京ダックの下処理をした状態にあたる。

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世界文化遺産でもある明孝陵は、朱元璋と后妃の陵墓

 こうして塩漬けされたアヒルが南京名物として徐々に広まっていき、
ついには皇帝のもとにも届けられるようになった。
明朝の初代皇帝・朱元璋は、毎日アヒルを1匹食べるというほどのアヒル好きだったため、
宮廷料理人たちは、様々な新しい食べ方を研究した。
その中で開発されたのが、今の北京ダックなのだ。
 その後、都が南京から北京へ移ると同時に北京へと伝わり、
「北京ダック」として世界各地へと広まっていったのだ。
 有名店でも、1匹100元程度で食べられる北京ダック。
朱元璋に負けないよう、本場で味わい尽くしてみよう。

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【アクセス】
①上海浦東空港から空路にて南京禄口空港まで、約40分。1日1便
②上海駅から南京駅まで、新幹線(動車組)で約2時間半、硬座93元~

~上海ジャピオン3月5日号より

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