歌う文化交流大使

上海発、世界へ広がる心地よいハーモニー


 「♪ゆめはいまも めぐりて
 わすれがたき ふるさと」
 昨年秋、日本語のハーモニーが、上海からラジオの電波に乗って世界中に響き渡った。
 その歌声の主は、混声合唱グループ「上海コールプラタナス」。次々と活動の場を広げる彼らに、歌の魅力を聞いた。

「好き」が実を結ぶ

 「あのラジオ番組で、図らずも世界デビューを果たしました(笑)」と、昨年10月に上海で収録が行われた「NHK地球ラジオ」への出演を楽しそうに振り返るのは、上海コールプラタナスのメンバー・草柳悟郎さん。
 これまでにも、中国の合唱団と共演しながら、数多くの公演をこなしてきた。「もともと、日中の文化交流なんて大きな目標があった訳じゃないんです。みんなただ好きで歌ってきただけ。それが実を結んできた感じです」と草柳さん。
 始まりは、歌好きな数人の男性から始まった小さな合唱グループだった。それがいつの間にか40人のメンバーを有する混声合唱団へと成長し、今では「Jプラタナス」という日本支部までできた。歌の輪はどこまでも広がってゆく。

練習は、毎週土曜日の夕方5時から。発声練習、パート練習、全体練習で、あっという間の2時間。

ぴたり重なる心地よさ

 「♪さくらさくら やよいのそらは みわたすかぎり」
 練習場所のホールに、澄んだハーモニーが響く。全てのパートがぴたりと重なり合った時、その心地よさが、もっと歌いたいという活力を生む。「ここにはプロはいません。声の質は二の次でいい。そして音が外れることを恐れるより、楽しむことが大事」と話すのは、指揮者の岡秀悟さん。
今年7月の定期演奏会に向けて、「歌う文化交流大使」たちの準備は始まっている。

仕事のストレスから開放される場であることがモットー。いい雰囲気は、いいハーモニーを生む。

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 「上海コールプラタナス」は随時メンバー募集中。問い合わせはshchorus@hotmail.co.jp http://shchorus.spaces.live.com

~上海ジャピオン2月9日発行号より

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