日本の神戸大学を卒業。同校では日常会話やビジネス中国語、中検対策を担当。10年の日本留学経験があり、日本人にわかりやすい授業を展開します♪
老師のオススメ!
『蝸居』では住宅事情、『心術』では医療事情を綴った六六が、今度は結婚や子どもの事情にスポットを当てたのが、この本。
私は、共働きで子どもを持つつもりのなかった〝丁克家庭(ディンクス)〟の夫婦が、子どもがほしくなってしまうという物語の流れにとても興味を引かれたわ。
描写がリアルだから共感しやすいし、思わずクスッと笑ってしまうところもたくさんあるの。
TVドラマにもなっていて、そっちも大好き。映像から入れば外国人にもわかりやすいし、現代中国の文化や日常を知るのにピッタリだからぜひ読んでみてね!
あらすじ
タイトルは『宝貝(赤ちゃん、ベイビー)』だが、物語の中心はむしろその両親のほうだ。
どうにか2人目の子どもがほしい1970年代生まれ、どうして子どもが必要なのか理解できない80年代生まれ、そもそも結婚の必要性に疑問に持つ90年代生まれ。
異なる3つの年代の夫婦の、結婚や子どもに対する考え方の違いが活き活きと描かれている。
同時に、1人っ子政策や精神的異常、中年期における悩み、高齢者養護の負担など、現代の中国人が直面している様々な社会事情を取り上げる。
人々の生活に密着した問題に取り組んできた社会派女流作家・六六が、家族のあり方に迫る。
~上海ジャピオン2015年4月17日号