熱中症対策に烏梅ジュース
――梅雨が明けず、蒸し暑くて汗をかきやすく、体調がすぐれません。
先生 今年の梅雨は例年より長いですよね。こちらの「ウバイ(烏梅)」で作ったジュースを飲んでみましょう。
――烏梅は初めて聞きました。
先生 こちらは梅の未成熟果実を燻製したもので、漢方としてよく使われます。人は梅雨の時期、発汗が多くなり、体内水分量が減少することでミネラルを失います。そんな時に烏梅ジュースを飲むことで疲労回復し、熱中症対策を取れるんです。烏梅は、中国で咳止め、下痢止め、止渇用として昔から用いられてきました。近年、烏梅の有効成分の一つであるオレアノール酸に抗ガン作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用などがあることが証明されました。健康増進のためには打ってつけですね。
――作り方を教えてください。
先生 烏梅50㌘、氷砂糖400㌘、水1・2㍑を鍋に入れ、30分ほど煮出したら完成。梅は中国原産で、2000年以上も前から人々が栽培してきました。日本には唐代に持ち込まれ、梅の花は鑑賞用、詩や絵画の対象としても親しまれてきました。健康増進だけではなく、過去から現在にかけて中日を繋いできた梅に思いをはせながら、烏梅ジュースを堪能してほしいです。
~上海ジャピオン2020年7月17日発行号