お医者さんの御用達 第598回「「ワセリン」

 

乾燥肌にワセリン

――寒い日が増え、身体のあちらこちらがカッサカサ。敏感肌なので市販のクリームは、かぶれないか心配です。肌が弱くても使えるクリームはありませんか?

先生 大人から子どもまで家族全員で使える、保湿の万能アイテム「ワセリン(凡士林)」がオススメですね。

 

――学生の頃、リップクリームに使っていました。

先生 大変馴染み深いアイテムですよね。ワセリン自体には、肌の内側に入って水分を補うような親水性や、殺菌能力はありません。ですが、皮膚に塗ることで皮膚表面に薄い膜を形成し、水分が蒸発しにくくなることによって、肌をしっとりさせるのです。この膜によって空気中の細菌と皮膚との接触をある程度遮断できるので、皮膚のバリア機能を助け、感染の可能性を低下させると考えられています。

 

――傷にも塗っていいのですか?

先生 軽い擦り傷や切り傷に使えます。ワセリンを塗ることによって、空気との接触を減少させ、自己修復能力を保つのに有効であり、傷跡が残りにくくなります。また、紙おむつによる湿疹の予防にもいいですね。刺激が少なく便利なワセリンですが、皮膚の毛穴を塞ぐため、脂漏性の皮膚では使用しないでください。

 

~上海ジャピオン2023年11月24日

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