「坂の上の雲」の舞台へ
in 大連・旅順・ハルピン
ライトアップが美しく、幻想的
小説・ドラマの舞台へ
2009年から3年連続で放送されるNHKの年末スペシャルドラマ「坂の上の雲」。
巨匠・司馬遼太郎の同名小説を原作とした、秋山好古・真之兄弟と、正岡子規の3人を取り巻く物語だ。
原作を愛読する私と本木雅弘のファンである妻は、年末になると2人揃ってテレビにかじり付いていた。
そして新年を迎え、そろそろ春節休みの旅行計画も立てなくては…というとき、
なんとドラマの舞台となった旅順・大連のツアーを発見!
ハルピンの有名な氷祭りまでついてくるし、日本では愛媛県松山市を筆頭に、
ゆかり巡りが流行っているとのことで、私たちも中国でのゆかりツアーに赴くことにした。
日露戦争の面影
出発は春節当日の2月3日(木)。
飛行機で大連へ向かうと、すぐに街へと繰り出す。
まずは欧風建築物が立ち並ぶ中山広場や、かつて多くの日本人が住んでいたという旧日本人街を散策。
その後、大連満鉄旧跡陳列館と旧満鉄総裁室を見学し、
「当時はここで児玉源太郎が…」などと、思いを馳せる。
2日目は、専用車で旅順へ移動。
最初に訪れた東鶏冠山には、旧日本軍による坑道や爆破口などが残っていた。
次に、日露戦争の舞台・203高地を訪れる。
ドラマでは未放送の第3部に登場するので、原作を読んでいない妻はあまりピンと来ないようだが、
旅順攻囲戦で非常に重要なカギを握る場所なのだ。
かつて「将校クラブ」として使われていた旅順博物館も、なかなか見応えがあった。
夜は持参した小説を読んで、訪れた場所を反芻し、床につく。
太陽島の雪祭り
ハルピン名物・氷祭り
ドラマの世界とおさらばし、3日目はハルピン観光へ。
大連と同じく欧風建築が並ぶ繁華街「中央大街」を散策後、太陽島の雪祭りを訪れる。
夕食はロシア料理を堪能した後、メインの氷祭りへ。
思った以上にカラフルで、幻想的な世界だった。
3泊4日と短いながらも、がっつりゆかりの旅を満喫できた今回の旅。
ドラマが完結したら、また復習がてら訪れるのも良いかもしれない。
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~上海ジャピオン12月24日号