1.鬼は外、福は内!
江西省は中国の中でも特に邪気払いの文化が色濃く残っていることで有名。なぜかというと、実は江西省一帯は邪気払いの文化の発祥地なんだ。
邪気払いの儀式は、数千年も前の紀元前の時代から続いていて、鬼や神様などをかたどった仮面をかぶったり仮装をしたりして、みんなで悪いものを追い払い、福を呼び込むんだよ。
この文化を後世に継承し、邪気払いを続けていくために江西省が今建設しているのが「世界面具公園」。ここには世界各地の神様をかたどった石像が並べられていて、大きいものでは30メートル近くもある。石像が20体以上並ぶその姿は、どんな悪魔も近寄れないすごさがあるよ。
2.CHINAの代名詞
英語で中国はCHINA。もうひとつ、CHINAと呼ばれるものがあるんだけど、何か分かるかな?
江西省の景徳鎮といえば、古来よりシルクロードを通じて世界的に有名な「磁器の都」。そう、CHINAとは陶磁器のことを指しているんだ。
そもそもCHINAという名前は、景徳鎮の昔の名前「昌南鎮(チャンナンチェン)」が訛ってCHINAになったと言われているよ。昔々、白くすべすべした陶磁器を見た西洋人たちは、その美しさに感激し、製造元であった
景徳鎮をそのまま陶器の呼び名として使うようになっていったんだ。
窯を開いてから、2004年でちょうど1000年を迎えた景徳鎮。なんと陶磁器でできた信号機まであるというこの町では、今もたくさんの人が窯業に従事しているよ。
3.仙人の住む山
99の峰を持ち、雄大にたたずむ姿が魅力的な世界遺産・ろ山。このたくさんある峰の中に、「五老峰」と呼ばれる連なった5つの峰があるんだ。
この峰の名前は、5人の仙人が話をしているように見えるところからきているんだ。方角によって、歌を詠う人や、釣りをするおじいさん、座禅を組む僧に見えたりするそうだよ。
ろ山の自然豊かで壮大なこの景観は、昔から多くの人に好まれ、たくさんの詩に登場しているよ。また、日本では清少納言が枕草子の中で触れているほど、日本人にも親しみのある山なんだ。
江西省ってどんなとこ?
中国南部の長江中・下流に位置する。中国最大の淡水湖の?陽湖や、世界遺産であるろ山など、名勝が多い。また、陶磁器の生産で世界的に有名な景徳鎮もある。
【人口】4339.13万人
【面積】約16万km2
【省都】南昌市
【民族の割合】漢族99.7% その他民族0.3%
【平均寿命】68.95歳
【都市部平均年収】9,551元(約143,265円)
【農村部平均年収】3,585元(約53,775円)
■次回予告■チベット自治区
①「珠穆朗瑪」って何のこと?
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~上海ジャピオン6月8日発行号より