山水画の世界をロープウェイで空中散歩
「黄山を見ずして山を語るなかれ」といわれる世界遺産に、週末を利用して行けるということを知人のブログで発見し、ことし4月に家族旅行を決行した。
黄山までは、上海駅から夜行列車に乗り、ぐっすり眠って翌朝に到着。まず、車で明清時代の古民家群が残る、世界遺産の古鎮「宏村」と「西遞」に向かった。村を歩けば、素朴なデザインの石彫りの壁、凝った木彫り細工の扉や家具などが次々と目に飛び込んでくる。週末だったので、多くの学生が絵になる街並を写生していて、村全体が芸術的な雰囲気に包まれていた。
日が暮れる頃、宿の近くの屯渓老街に戻って古いお茶館で一休みした。このあたりは黄山毛峰やキーマン紅茶など、お茶の名所でもあり、お茶の買い付けのためにイギリスから団体客も来ていた。
翌朝は黄山のロープウェイに乗り、あっと言う間に雲の上の世界へ。さらに、そこから山頂のホテルまでは、荷物や人を運んでくれるサービスがあり、老人も子供も安心して観光できる。ホテルまでの10分程の行程を歩くだけでも、壮大な光景を間近に見ることができた。娘も本に出てくる奇岩を実際に見て歓声を挙げていた。ホテルの部屋は快適そのもの、医師も常駐していた。
オススメは翡翠谷に向かう「太平ロープウェイ」。登山に自信のある人も一度乗ってみて欲しい。窓の下には青々とした竹林や吸い込まれるような蒼い池。まるで水墨画の山々の上を空中散歩している感覚を楽しめる。下車してからも、翡翠谷まで滝を見ながら川沿いを散策できるうえ、人も少ない穴場スポットであった。
その後は、最終日の早朝にご来光を見て、昼の飛行機で上海に帰着。冬の雪景色なども最高だそうだ。スムーズに観光するポイントは、込み合うロープウェイの予約手配や、古鎮への入場許可証の取得等を旅行会社に頼むこと。日本語ガイドによる世界遺産の説明も興味深い。旅の情報は「上海GREEの会」で有名な「はらけん」さんのブログから得た。中国通の人からの口込みも失敗を防ぐ手配の秘訣だ。次回は、カナダ東海岸へ。
上海からのアクセス
上海からのパッケージツアー
上海東和旅行社
秋の黄山2泊3日の旅
出発日:10月1日
大人3280元(子ども料金あり)
※航空券TAX、旅行保険別途要
TEL: 6237-2245~2248
www.towatravel.com
上海‐黄山間チケット(参考)
航空チケット片道 690元
1日2便~3便 所要時間約1時間
快速寝台電車片道 寝台310元
22時02分上海発 翌8時50分黄山着
現地手配なら
黄山中国国際旅行社 日本部
黄山ご来光ツアー2泊3日
1人1710元(2名で催行の場合)
※黄山までのチケット料金別途要
TEL: 0559-2520734(日本語可)
hszhjp@mail.hs.ah163.net(日本語可)
※現地のホテル、レンタカー、ロープウェイの予約手配も受け付け
今回の旅の情報元
はらけん上海出張生活(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/hara_inu/
上海の街情報、国内旅行情報、自身の所属する上海の日本人会「上海GREEの会」の活動などを掲載。
神戸真理
元旅行会社勤務、一般旅行業務取扱主任者取得。子ども連れ、1人旅などで世界7大陸を旅する。自然、世界遺産、リゾート好き。’04春から小学校の娘と共に太太として上海へ。これまでの旅の思い出を隔週で紹介する。
旅の詳細、感想などは個人アドレスへ
maritabi@mail.goo.ne.jp
個人の旅行ネットアルバム(上海からの旅を紹介)
http://4travel.jp/traveler/mizube/album/
~上海ジャピオン9月1日発行号より