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1㌢1万8000元
答えはズバリ8億3000万元です。
塔の高さは467㍍90㌢なので、1㌢あたり約1万8000元となります。
100元札を札束で積み上げると、タワーの高さを遥かに超えてしまうんですね。
さすが上海のシンボルだけあって、貫禄ある価格です。
塔の重さは、一説には12~13万㌧とも言われています。
ここ数年の中国の高級鉄筋コンクリートの価格は1㌧あたり5000元前後ですから、
仮に塔と同じ重さの鉄筋コンクリートを購入するだけでも、
約7億5000万元が必要になるわけですから、この建築費も納得できますね。
塔の各パーツの中で特に注目されているのが、実はエレベーター。
わずか40秒で地上93㍍まで上昇する最新鋭の機器には、
2000年のリニューアル工事の際に約1600万元が費やされました。
さらに、ライトアップ用の576個のLEDライトも、通常の電球に比べ高額なものが使われています。
金茂大厦との共通点
ちなみに、12年までに日本で完成予定の電波塔「東京スカイツリー」の高さは634㍍で、
建築費用は約600億円、また、14年に東方明珠塔の近くにできる「上海中心大厦(上海センター」
の完成後の高さは632㍍で、建築費用は148億元を予定しているそうです。
タワーを設計したのは建築家の江歓成氏で、
彼は浦東にある高層ビル「上海金茂大厦」の設計も手がけた人物なんです。
東方明珠塔の入場券は、1番上の展望台は150元で、それより少し下の展望台までは100元。
「せっかく登るんだから」と思って150元券を買う人が多いみたいですよ。
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年間契約は219万元
浦東の高層ビル群の夜景を思い浮かべるとき、欠かせないのがこの「震旦国際大厦(オーロラビル)」ですね。
夜になると一際鮮やかなテレビ広告が、上海の夜景を彩ります。
この広告は、一体いくらなんでしょう。
ビルの担当者の話によれば、ズバリ「1時間25万元」とのこと。
1秒あたり約70元ということになります。
これは単発で依頼した場合の価格なので、年間契約をすればもう少し安くなります。
年間契約は、1年間毎日15分間(合計91時間15分間)を219万元で放送できるんです。
単発契約した場合の10分の1以下の価格ですね。
一般人からしたら目もくらむような金額ですが、それでも年内はすべて予約で埋まっていて、
日本からは京セラ、パナソニック、TOTOなどの有名企業がCMを流しています。
高さ63㍍、幅57㍍という大画面を使って自社をアピールできるのは、やはり効果大ですよね。
現在契約しているのは12社ほどで、1年間の広告の売り上げ金額は2~3000万元に達するそうです。
個人での利用はムリ
掲示板広告といえば、トレンディドラマでこんな場面がありそうじゃないですか。
夜の外灘で彼氏が彼女に対し、「誕生日おめでとう。ほら、見てごらん!」と言ってオーロラビルを指差すと、
「生日快楽」の文字。
彼女は感激してウルウル…なんていうワンシーン。
25万元払ってドラマのような演出をしてみたいと夢見る方もいらっしゃるかもしれませんが、
あいにくオーロラビルの広告は「個人での申し込みは受け付けておりません。
内容も商業用広告に限っております」とのことです。
あしからず。
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閉園後の3時間を独占
往年の大スター、マイケル・ジャクソンが東京ディズニーランドを貸し切った、
なんていう話を聞いたことありませんか。
ではマイケル気分で、上海で2009年にオープンした遊園地「ハッピーバレー(歓楽谷)」を貸し切ると、
いくらになるのでしょうか。
ハッピーバレーの担当者に聞いてみたところ、
「うちは貸し切りはやっていませんよ!」という返事が返ってきました。
「年間パスポートを持っているお客様もいますし、他のお客様を排除して貸し切りを行うわけにはいきません」
というもっともな理由です。
ただ、閉園後の貸し切りであればできないことはなく、その金額は「相当高額になりますよ」と担当者。
いろいろと試算してもらい、算出されたその貸し切り代は、
スタッフの残業代や設備費などを含めて、3時間で300万元でした。
8月中は営業時間を夜間まで延長しているので無理ですが、
9月以降は18時で閉園するため、18時~21時まで貸し切れるそうです。
ちなみに、1秒あたり約280元となります。
貸し切りの前例なし
ハッピーバレーの1日の入場者数は、週末は2~3万人で平日は1万人程度。
チケットは大人1人200元なので、1日のチケットの売り上げ金額は週末でも500万元前後ということですね。
300万元で貸し切る人がいれば、かなりの臨時収入になるはずですが、それでも担当者は
「貸し切りの前例は、今までに1つもありません。ただし、どうしてもという方がいれば、ご相談には応じます」
と話していました。
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体重350㌔の巨漢
上海市中心部の淮海中路と茂名南路の交差点にある「電話をかける少女」の銅像は、
20万元で作られました。
少女は身長1・7㍍、体重350㌔で、〝少女〟というにはあまりにも並外れた体格をしています。
材質は白銅(はくどう)。日本の100円玉などに使われている銅の合金です。
美術品などに使われる高級な白銅は1㌔100元ほどするものもあるので、
この銅像の材料費も恐らく3~4万元ほどかかっているのかもしれません。
銅像の作者は、上海油画雕塑院の彫像作家「何勇」氏です。制作日数は約半年間。
報酬金額は彼自身も「計算していないから良く分からない」と言っていて、それほど興味がないようでした。
ちなみに彫像には、「出会いの場、人と人がつながる場」というイメージが凝縮されているのだそうです。
今の少女は3代目
「電話をかける少女」は1996年に淮海中路で初めての彫像として完成しましたが、
その後の運命は決して平坦なものではありませんでした。
完成以来、多くの市民に愛されていたのですが、98年には何者かによって横転させられ、
00年には春節の間に完全に姿を消しました。
その後警察の捜査により、彫像は3人組の泥棒に盗まれてくず鉄屋に売られていたことが分かったのです。
06年に再建されて復活したものの、08年には再び彫像の一部が盗まれてしまいました。
そして10年1月、3代目の「電話をかける少女」が登場したわけです。
今度こそ、彼女に平穏に電話を掛けさせてあげたいものですね。
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楽団員1人に800元
オーケストラの貸し出しも、上海なら意外と安く実現できます。
名門音楽大学「上海音楽学院」では、1時間1万2000元でオーケストラの貸し切りをしています。
貸し切りの場合、一般的には楽団員は15人で、バイオリン、チェロ、コントラバスからトランペット、
打楽器までさまざまな楽器を含みます。
学院の担当者によると、団員1人あたり1時間800元を支払えば、
いろんなパターンで借りることができるとのこと。
例えばバイオリン2人だけを1時間借りたい場合は、1600元(約2万2400円)で済みます。
友達の誕生日会や結婚式、還暦祝いなどで呼んでみるのも良いかもしれません。
オーケストラの貸し切りで多いのは政府や企業のイベントなどだそうで、
貸し切る時間が長ければ、少し安くしてもらえるそうです。
中国の名門大学
「上海音楽学院」は1927年創業の名門大学。
中華民国時代の思想家・蔡元培も設立に関わっている由緒正しき学校です。
近年は、小澤征爾や谷村新司が教授に名を連ねていることでも知られています。
現在、学院には約2000人の学生が学び、日本からの留学生も約20人ほどいます。
卒業生の多くは中国の音楽界をリードする逸材として活躍しているので、
エリートな彼らの演奏をこの値段で貸しきれるのは、案外お得なのかもしれませんね。
【お問い合わせ】
上海音楽学院: 6437-0137
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~上海ジャピオン8月20日号より