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まずは2010年を象徴する、代表的な3大ニュースをご紹介。
上海で暮らしている人なら、一度は話題に上ったことがあるだろう。
1位 万博来場者数7308万人
2010年の上海と言えば、万博に始まり、万博に終わる…と言っても、過言ではないだろう。
堂々第1位に輝いたのは、文句なしの上海万博だ。
184日間に及んだ開催期間中は、国内外から多くの観光客が集まり、
累計来場者数は7308万4400人を突破。
大阪万博の6421万人を大きく上回り、万博史上最高記録を更新した。
来場者は日に日に増え、閉幕直前の10月16日(土)には、1日の入場者数が初の100万人超え。
「こんなことなら開幕直後に行っときゃ良かった…」なんてセリフを吐いた人も、少なくないのでは?
2位 静安区の高層ビル火災
11月15日(月)に静安区で起こった28階建ての高層ビル火災。
53人が死亡、70人以上が負傷という大きな被害を出し、日本でも大々的に報じられた、
まだ記憶に新しいこの事件が、今年を代表するニュースの第2位に滑り込んだ。
この大火災を教訓とし、外灘や東方明珠広場で例年行われている年越しイベントは中止。
徐家匯の港匯広場では、花火の打ち上げを取り止めている。
3位 上海―杭州、高速鉄道開通
万博にビル火災という今年の2大ニュースに続いたのは、
上海―杭州間の高速鉄道が、10月26日(火)に正式開通したというニュース。
同鉄道の開通に合わせ、長らく工事中だった上海虹橋駅も、7月1日(木)に開業した。
開通後は、移動時間が虹橋駅からは最速わずか約45分と大幅に短縮された。
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お次は耳を疑うような、びっくり仰天ニュース3連発。
笑いたいけど笑っちゃいけない…でもやっぱり笑っちゃう!?
1位 湯圓の食べすぎで出血
びっくり度第1位は、2月28日(日)の元宵節、胃潰瘍歴のある外国籍の乗組員が、
中国の習慣に則って「湯圓(餅入り白玉団子)」を食べたものの、
食べ過ぎて胃から出血してしまったという、非常に間の抜けたこのニュース。
何個食べたのかは不明だが、いくら美味しくても、限度があると言いたい。
幸い彼はすぐに病院で治療を受け、回復したそう。
お正月は、餅の食べすぎで彼の二の舞にならないよう気をつけよう。
2位 同姓同名の別人解剖
新年早々そりゃないよ、と親族でなくとも思ってしまう仰天事件が、
1月15日(金)に、虹口の葬儀場で発生。
なんと91歳の男性の遺体を、同姓同名の別の遺体と取り違え、不要な遺体解剖を行っていたのだ。
男性は手術歴がなかったにも関わらず、
頭部や胸部に不自然な傷跡があることを親族が不審に思ったことから、取り違えが発覚。
日本よりも同姓同名が圧倒的に多い、中国ならではの事件と言えるかもしれない。
3位 飛行機遅延で1人貸切
3位にランクインしたのは、シンガポール発上海行きの国際便が、
江蘇省出身の男性の貸切状態となったという、何ともラッキーな出来事。
男性は16人の客室乗務員を従え、悠々と浦東空港へ到着したそうだ。
何でも搭乗予定だった約200人の乗客は、約11時間の大幅な遅延により、
同男性以外全て便を変更していたとのこと。
まさに粘り勝ちというところだが、乗務員にとってはいささか迷惑だったのでは…?
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誰もが焦がれる熱い恋。
しかし時には度が過ぎてしまい、警察沙汰になってしまうことも。
放火事件を起こした「八百屋お七」に負けずとも劣らぬ、衝撃のニュースをおさらいしよう。
1位 浮気に激怒、車両5台破壊
嫉妬の鬼と化したクラッシュ女が、恋愛沙汰トップニュースに輝いた。
事件が起こったのは、4月2日(金)。
恋人の既婚男性と車内で情事を済ませた後、
女は男性が車内で眠った隙に携帯電話を盗み見て、浮気を発見。
怒りのあまり車を暴走させ、車両5台を破壊した。
幸い死傷者は出なかったものの、居合わせた人たちにとっては、迷惑極まりない行為だ。
もっとも、浮気した男性は既婚だったため、2重に浮気していたということになり、
自業自得と言えなくもないが…。
2位 偽の結婚証明書をでっち上げ
続いてのニュースは、ちょっとお間抜けな詐称事件。
3月18日(木)早朝、外高橋の出入境辺防検査所で、40歳前後の女性が、
乗船証の発行を申請したところ、結婚証明書の発行日が「2月30日」だったため、詐称が発覚。
いくら閏年とごまかしても、29日が限界だ。
詐称の目的は、船乗りの未婚の恋人に会いたいがためだったという。
恋人もここまで愛されれば、本望…か?
3位 離婚後、家の分割巡り訴訟
最後は、離婚した夫婦のニュース。
2人は今年1月に離婚し、3階建ての家を分割。
1階は男、2、3階部分は女が割譲したが、男が1階の通過権を与えなかったため、
女は上ることができなかった。
そこで女は訴訟を起こし、見事通過権を獲得した。
それにしても、離婚後も同じ家に暮らしているというのも、何だか不思議な光景だ。
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動物たちも、人に負けじと、あちらこちらで大騒ぎ。
その中でも、今年、一番街を騒がせたのは、どの動物?
1位 ホテルでコオロギが耳に
?? 動物部門第1位を見事制したのは、ホテルで寝ていた男性の耳に忍び込み、
ベッド代わりに使った傍若無人なコオロギだ。
8月28日(土)深夜2時ごろ、閔行区のホテルで寝ていた宿泊客の男性は、突如耳に激痛を覚える。
急いでタクシーで病院へ向かい検査を受けところ、
耳の中から出てきたのは、体長約2㌢のコオロギだった。
男性の耳の中は、無残にも爪や牙で引っかかれた水腫が出来ていた。
鼓膜が破れていなかったのが不幸中の幸いだが、
いくら美しい鳴き声でも、耳の中で響かすのはご勘弁願いたい。
2位 湿地公園にワニ泥棒現る
この世に泥棒は数あれど、ワニを盗んだ人はそういないだろう。
というわけで第2位は、5月28日(金)、
崇明島の湿地公園から揚子江ワニを盗み出した、大胆不敵なワニ泥棒だ。
犯人は、同公園の警備員だった当時24歳の男で、
自分が解雇されることを知り、仕返しのため盗んだという。
盗まれたワニは6月2日(水)、無事公園へ戻った。
ワニにとっては、ちょっとした小旅行気分を味わえて良かったかもしれない。
3位 暴走馬を警察官が制止
11月6日(土)早朝、松江区にある映画村「上海影視楽園」から馬が脱走した。
同馬は、撮影に使われた銃声に驚いて、同園の囲いを壊し、付近の「車?」駅方向へ疾走。
駅には列車が近づいていたが、鉄道公安処の警察官が、何と自力で馬を制止し、事なきを得たという。
勇敢な警察官に敬意を表して、動物部門第3位に認定する。
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最後は、広州・深センのニュースを紹介。
上海に負けず劣らずの、驚嘆ニュースが勢揃いだ。
1位 飛行場に水牛が侵入
広東ニュースの筆頭を飾るのは、広州白雲国際空港に、水牛の群れが現れたという出来事だ。
8月23日(月)の朝、侵入警報が突如鳴り響き、
監視員が侵入者に立ち退くよう再三呼びかけるが、一向に鳴り止まない。
これは一大事と現場に向かった巡回員が見たのは、立入禁止区域の中にある草を食べようと、
安全柵に体当たりする10数頭の水牛だったという。
水牛に「そこを退きなさい」と連呼する監視員の姿を想像すると、笑わずにはいられない。
2位 手作りいかだで密航
お次は深センの海域で起こった密航未遂事件。
9月18日(土)の朝、救命ブイと竹で作ったいかだに乗り、
中国香港へ向かって手足を使って漕ぐ男が、巡査船に発見された。
男は41歳で、友人から中国香港には仕事が多く、給料も高いと聞いたため、密航を企てたという。
いかだの完成度がどの程度だったのかは不明だが、あまりにも無謀な行為だと言える。
3位 70歳老女の追跡劇
「前の車を追ってくれ」――このセリフを吐いたのは、何と広州市内に住む70歳前後の老女だった。
彼女は11月27日(土)、バスに重要書類を置き忘れたため、
100㍍ほど走って追いかけ、さらにタクシーで追跡。
無情にもそのバスは別の車両と判明したが、居合わせた青年の助けにより、
無事書類を取り戻すことができたという。
老女の執念、そして青年の優しさに、何だか明日への勇気をもらえるニュースだ。
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~上海ジャピオン12月24日号