この夏、不思議のステージへ②

舞台を彩る俳優たち


アクロバティックなパフォーマンスに加え、ストーリー性も楽しめるのが「キダム」。その登場人物を紹介しよう。
 まず、主人公の少女「ゾーイ」。ウサギを追いかけて不思議の国に飛び込んだアリスのように、3人のクラウンに誘われてキダムの世界を体験する。上海で彼女を演じるのは、Letitia Forbes(ニュージーランド)とTori Letzler(アメリカ)のふたり。
 次に、舞台にひょっこり現れては、緊張した空気を払って会場に笑いを呼ぶクラウンたち。ここでは、上海公演に登場する3人を紹介しよう。
 スーツ姿の「ジョン」は、不思議の旅のナビゲーターだ。間の抜けたパントマイムを披露しながら、テレビ番組の司会者よろしくゾーイを導く。気取った仕草の「ターゲット」はゾーイの周囲に現れては消え、「ブーム」は大声を発して場面の急展開を告げる。
 舞台には、他にも多くのクラウンがさりげなく現れる。ステージの奥に目を凝らせば、奇妙な動きをする影が見つかるだろう。舞台の下や空中から、唐突に現れるクラウンから目を離さないように。

 ちなみに、俳優、曲芸、音楽演奏を含め、上海公演メンバーは総勢51人。うち15人はロシア、9人はアメリカ、6人はカナダ、5人はオーストラリア、4人は中国、3人はブラジルから。他、アルゼンチン、イギリス、カザフスタン、キューバ、ドイツ、日本、ニュージーランド、ハンガリー、フランスからひとりずつ(平均年齢28歳)。舞台はまさに世界の才能の結晶だ

青と黄色の縞模様を目指せ

チケット&アクセス

キダムのチケットは5種類。Tapis Rouge(紅地毯)と呼ばれるラウンジの利用権を含めたVIPチケットのほか、席によってA~Dのチケットが販売されている(価格は左図を参照)。6月27日現在、チケットの販売状況は60%だが、最も安いDはすでに完売、Cも残り僅か。とにかく急いで購入したい。下記の予約番号なら、日本語にも対応しているので便利だ。
 舞台は、浦東の上海科技館のそばにある。2号線なら「上海科技館」から徒歩5分。タクシーなら世紀大道×丁香路を目指そう。シルク・ドゥ・ソレイユ特製の巨大テント「ビッグトップ」の、青と黄色の縞模様が目印だ。
ちなみにこのテントは、2548人を収容できるメインステージに加え、周囲にバー、ファーストフード店、トイレ、グッズ販売所、そしてVIP専用ラウンジTapis Rougeなど数々の施設を備えている。グッズには、マグカップ(35元~)、Tシャツ(95元~)、おもちゃの人形(260元~)などのシルク・ドゥ・ソレイユのアイテムがずらり。到着は、開演時間の直前でも間に合うが、こうした施設を観て回る時間があればより楽しめるだろう。ちなみに、豪華なドリンク&フードも利用できるVIPラウンジは、開演1時間前にオープンする。
この敷地に一歩足を踏み入れれば、そこはまさにサーカスといったお祭り気分でいっぱい。この夏、ぜひともこの不思議の国を体験してみたい。

グッズ販売所など、周辺の各施設の中も雰囲気満点

~上海ジャピオン7月6日発行号より

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