半日旅行に七宝へ②:「食」を愉しむ

 七宝の魅力は、何と言っても食。地元の特産料理を売る店に加え、他地域から来た飲食店も軒を連ねる。最近上海で人気の「土家族焼餅」も、先駆けの店舗は七宝にあった。食の流行発信地をじっくり堪能してみよう。

【老街食坊】
 食を愉しむならまずはここ!そう宣言するように、店頭にずらりと1個1、2元の特産小吃が並ぶ。観光の中心・塘橋広場に店を構えているので、週末には観光客で一杯になる。
 海棠糕、ちまき、あずき粥などメニューは豊富だが、店長・倪洪明さんのイチオシは、オリジナル小吃「干蒸圓子」(0・8元)。店内には、食事スペースやおみやげ購買コーナーもあり。

<データ>
住所:七宝古鎮北大街15号
営業時間:7時~18時

【豚骨拉麺】
 博多出身の三兄弟が作る、本場の豚骨ラーメン店。日本から持ち込んだ調理器具を使って、豚骨から作るスープは絶品。間違いなく七宝でしか味わえない。
 豚骨ラーメンは8元で、ラーメンのトッピングは現在15種類。他のメニューも増加中で、中華も含め約50の料理を用意している。

<データ>
住所:七宝古鎮南西街32号
電話:2993-8688
営業:10時~21時(5月から22時)

【枕流閣茶楼】
 景色を楽しむならここ。河を眺めながら30種以上のお茶が飲める。碧漂飄雪(40元)などの銘茶を注文すると、四川省出身の店長・頼禎武さんが、四川省の茶芸「長嘴壺表演」を見せてくれる。
 茶専門店だが、小吃の持ち込みはもちろんOK。24時間営業なので、夜の観光にも最適だ。

<データ>
住所:七宝古鎮北東街6号
電話:5485-6821
営業:24時間
「小吃の街。」
 七宝はどんなところかと上海人に尋ねれば、多分こんな答えが返ってくる。それほど多様な小吃、つまり軽食類が揃っているのだ。その一端を紹介してみよう。

<海棠糕>
 中にあんこを入れ、鉄板で焼いたおやつ。表面にカラメルが付いていて、夜店の駄菓子のような懐かしい風味がする。
(1元/1個)

<大肉粽子>
 中に脂身たっぷりの大きな豚肉が入った、ボリューム満点のちまき。しっかり味が染みわたったもち米が美味しい。
(2.5元/1個)

<七宝方糕>
 宋代の文人が貧困時代に発明したという、七宝特産の四角いお餅。加える材料によって、とりどりの色や模様になる。
(6~10元/1枚)

<干蒸圓子>
 一口サイズのお団子。肉、菜っ葉、キノコと、肉まんを思わせる具が入っている。これを買いに七宝まで来る人もいるとか。
(0.8元/1個)

<南瓜豆沙餡>
生地にカボチャを練り込んだ揚げ餅。中のあんこが日本人の味覚にぴったり合う。肉の入った「鮮肉香葱餡」もおいしい。
(1元/1個)

<七宝老酒>
小吃と並び有名な特産焼酎。原材料はコーリャンと小麦で、52度と60度のものがある。羊肉と一緒にいただくのが伝統的。
(18元/150㌘瓶)

~上海ジャピオン2006年4月14日発行号より

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