チーズまみれのバーガー
1・2・8号線「人民広場」駅から徒歩3分にある「Lingo西餐庁」。ここは、チーズがこれでもかと入れられた「ハンバーガー」(68元~)が人気の西洋料理レストランだ。
早速、目当てのハンバーガーをオーダー。1人用と書かれたミニハンバーガーは「モッツァレラチーズ」(68元)、「ブリーチーズとレーズン」、「ブルーチーズとクルミ」(各78元)、「ゴートチーズとハチミツ」(88元)の4種類。甘党の取材班は、ゴートチーズを注文した。ほかに2人前の「チーズハンバーガー」(118元)も用意する。
そして運ばれてきたミニハンバーガーは、高さ約18㌢のパンからチーズが豪快にはみ出す巨大サイズ! パンの中身はくり抜かれ、たっぷりとチーズが詰め込まれている。ここに付け合わせのベーコン、ジャガイモ、トマトなどをくぐらせていただく。ハンバーガーというよりは、チーズフォンデュのような感覚だ。
温め直してトロトロに
あっさりとしたゴートチーズに、やさしいハチミツの甘さが絶妙で、野菜との相性もバツグン。途中、チーズが冷めて固まってきたところで、店員さんが「温め直しましょうか?」とナイスフォローを入れてくれた。チーズが再びトロトロになり、おいしくいただくも…この大きさ、どうしてもパンを最後まで食べ切れず断念。女性なら2人でもお腹いっぱいになるボリュームだ。チーズ好きは、ぜひお試しあれ。
必見のパフォーマンス
徐匯区の商業施設「美羅城」4階にある、隠れ家のようなレストラン「NEW BERE新貝楽意大利餐庁」。同店の名物料理「意大利伝統芝士車輪拌麺」(68元)は、客の目の前でパスタを大きなパルメザンチーズの塊の中に入れ、チーズを絡めるパフォーマンスが人気を集めている。
期待を胸にオーダー。パスタは、シェフか専門スタッフがサーブしてくれるのかと思いきや…普通の店員さんが、ごく当たり前にやってくれたので、ちょっとガッカリ(笑)。とは言え、大きなチーズの塊や、パスタの熱でほどよく溶けだしたチーズが麺に絡んでいく様子に、食欲をそそられる。
やや平たいパスタにチーズがたっぷり掛かり、チーズ好きには堪らない。パルメザンチーズなので特有の臭みがなく、高齢者から子どもにまで好まれそうな味。具はウインナーにキノコと、これまたチーズと相性抜群。あっという間に、一皿ぺろりと完食してしまった。
リーズナブルなメニュー
同店は「イタリアン」と謳いつつも、パスタのほかにエッグベネディクトやグリル料理、ステーキ、カレー、パエリア、デザートまで用意しており、思わず目移りしてしまいそうなメニューの幅広さ。しかも値段は比較的リーズナブルなので、肩肘張らずにあれもこれも楽しめそうだ。「モッツァレラチーズフライ」やピザなど、チーズメニューも多数。みんなでワイワイ楽しみたい。
東京発、工房一体型ショップ
厳選したミルクと良質なチーズを用い、店舗に併設された工房で作る〝できたてスイーツ〟を味わえると評判の日本・東京のスイーツ店「東京ミルクチーズ工房」が、近頃上海に上陸。看板メニューの「牛牛聖代」(69元)は、瞬く間に口コミサイトの「徐匯区パンスイーツ部門」で堂々第1位を獲得した。
チーズスイーツの宝石箱
「牛牛聖代」は北海道産ジャージーミルクを使ったソフトクリームの上に、クレープ生地で包まれた2層仕立てのチーズケーキと、チーズ入りのチョコがサンドされたクッキーが乗ったサンデー。ソフトクリームとケーキ、クッキーはそれぞれ3種類から選択できる。今回取材班は、チーズ味のソフトクリームに、プレーン味のチーズケーキ、ソルト&カマンベールのクッキーをチョイス。注文を受けてから、隣の工房で作り始める。
できたての「牛牛聖代」をパクリ。ソフトクリームは、しっかりとしたミルクの中に、ほんのりとチーズ味を感じる、比較的あっさりとした味わいだ。次はチーズケーキ。こちらもさっぱり軽めでなめらかなムースタイプだが、ほどよく甘くて、チーズの味もしっかり。クッキーのほのかな塩味と歯触りがアクセントになっている。全体的に小ぶりなので、もうひとつ欲しくなるくらい。
店自体にイートインスペースはないが、隣のスーパーの中のテーブル&イスを利用することができる。
イタリアチーズ専門店
最後は、おいしいチーズそのものを求めて、輸入チーズ販売店「フォルマッジェリア」へ。ここは、1790年創業のイタリア・ヴェネト州にある乳製品会社「BRAZZALE(ブラッツァーレ)」のチーズをメインに販売する。
ショーケースには、大小様々なチーズがズラリ。フレッシュタイプからハードタイプまで、色々な種類を揃えている。どれがおいしいのかわからない…という人は、店員さんにお願いすれば試食OKなので、じっくり食べ比べてお気に入りを探してみよう。
取材班は、切ってそのまま食べられる風味豊かなチーズをリクエスト。そこで店員さんがオススメしてくれたのが、ヒョウタンのような形をしたイタリアならではのチーズ「Scamorza(スカモルツァ)」(36元/袋)だ。モッツァレラチーズの代用として使ったり、スライスしてワインのつまみとして食べたりするという。モッツァレラよりチーズの風味が強く、よく溶けるのが特徴だ。
濃厚チーズのホットサンド
また同店では、イタリア産のハムとチーズを使った「ホットサンド」(20元)も販売。オーダーすると、大きなホールチーズが並ぶ店の奥で、店員さんが作ってくれる。濃厚なチーズがたっぷり挟まったサンドイッチは、シンプルながら贅沢。ぜひできたてアツアツにかぶりついてほしい。
~上海ジャピオン2019年10月18日発行号