米の二大スーパー対決
ママ「昨年、中国で初めてコストコがオープンした時は、それはもう、うれしかったわ。ママ、日本でよく使ってたもの。」
パパ「開店当日は行列ができて、えらい騒ぎだったらしいな。一方、パパの勧めるサムズクラブは、2010年に開店。中国には26店あるぞ。」
ママ「サムズクラブは、日本には出店していないからあまり馴染みがないけれど、有名なお店なの?」
パパ「会員制倉庫型スーパー、いわゆる〝ホールセールクラブ〟としては、コストコに次いで世界第2位の規模らしいな。ウォルマートの系列店だから、中国ではよく、間違えて〝沃爾瑪(ウォルマート)〟と呼ばれとる。」
ママ「あら、やっぱりコストコが一番なんじゃない♪」
パパ「ママは負けず嫌いじゃな…。」
気になる年間会員費
パパ「年間会員費はサムズの方が、コストコよりちょこっと安い。しかも1人入会でもう1人、カードを共有できるぞ。」
ママ「コストコはこの前行った時、入場時にカード見せなくても店内に入れたわよ。もちろんお会計は、カードがないとできないけど。まあ、普段はどうかわからないから、ここだけの話ね。」
パパ「コストコ、遠いんじゃよな…。サムズなら軌道交通駅から、歩いていけるし、「静安寺」駅からも30分ぐらいで行けるんじゃが…。」
ママ「何よ、どうせいっぱい買い物して、帰りはタクシーじゃない。コストコだって、古北エリア住みならタクシーで20分ぐらいよ。さあパパ、ぐずぐずしてないで支度して! どっちのスーパーが安いか、買い比べよ~。」
大きいサムズ、美しいコストコ
パパ「サムズは入り口で電子カードを店員に見せ、まず2階へ向かうんじゃ。2階は紙製品や衣類、おもちゃ、スポーツ用品、油などを販売。1階が生鮮食品や冷凍食品、飲み物、菓子類のフロアじゃ。」
ママ「あら、ランニングマシーンやマッサージチェアまで売ってる! すごいわねぇ。」
パパ「まあ、買う人は少なさそうじゃが…。ほれ、ティッシュやトイレットペーパーも安いぞ。」
ママ「すごい種類と量ね。コストコは紙製品が少ないのがちょっと残念。」
パパ「探し物があれば、店員さんに聞いてみるとよいぞ。」
ママ「そうね、ここは店員さんが多くて、一生懸命に呼び込みしているわ。それにこの、ちょっと暗くてムワッとした空気…。この辺り、ローカルスーパーっぽいわね。」
パパ「そう言われてみると、コストコはもっと明るくて、ディスプレイもオシャレな感じじゃったな。」
ママ「そうそう、コストコは販売面積が少ない分、買いやすくてオシャレな店内になるよう気を配っていると思うわ。」
商品の品揃えはいかが?
ママ「コストコはお肉やパンはもちろん、調味料系も豊富よ。」
パパ「確かに。このトマトペーストやパンプキンスープ、ケーキミックスなんかは、サムズでは見掛けんかったぞ。」
パパ「おぉ、韓国料理「大醤湯」のインスタントなんてものもある。コストコは中華料理以外に使う調味料が多いな。」
ママ「その通り。周りに韓国系やシンガポール系の学校が建っていることもあって、コストコは外国人のお客さんが多いの。調味料も顧客層に合わせて揃えているのね。」
ママ「それに見て! この「プルコギビーフ」(92・9元/㌔)は、日本のコストコでも人気の商品よ。」
パパ「うむ、肉の品揃えではサムズも負けておらんぞ。見よ、サムズの肉コーナーを!」
ママ「ながっ、ちょっと、どこまで肉の陳列続いているの…。」
パパ「サムズは肉の安さに定評があるんじゃ。この鶏の丸焼きなんかも、うまいぞ。」
ママ「コストコも鶏の丸焼き「ロティサリーチキン」が人気なんだけど、コロナウイルス対策で、しばらく販売停止なんだって。しょぼーん。」
結局どちらが便利なのか?
ママ「そうそう、それで、サムズとコストコ、一体どっちが安いって話よね。」
パパ「パパは、肉とパンはサムズの方に軍配が上がると思うぞ。」
ママ「そうかも。でも、日本人にとって、買いやすいのはやっぱりコストコ。調味料やコーヒーも、見知った日本ブランドのものがたくさんあったしね。」
パパ「確かに、ママが行って喜ぶのはコストコかもな。ワシは肉やパン、つまみがガツンと食べられれば、それで文句なしなんじゃが。」
ママ「ま、結局は、どっちもそれぞれにいいところはあるってことかしら。」
パパ「そうじゃな、それで、後はこの…。」
ママ「この、大量に買っちゃった商品をどうするかね(笑)。私たちファミリーだけでは食べきれないわ…。おすそ分けにゴー! よ。」
~上海ジャピオン2020年5月22日発行号