卓上ゲームで朝まで勝負②

2006/9/7
上海ジャピオンの特集

ハッタリと度胸が肝心のゲーム

サイコロ（中級編）　吹牛

上海のバーなどでは、酒の余興として、サイコロを使ったゲームで遊ぶことがも多い。そこで今回は、よくバーに行くという日本人男性・山下拓郎さん（仮名）に話を聞いた。

　奇しくも３ページで紹介したトランプゲームと同名（吹牛）のサイコロを使ったこちらのゲーム。ただし、遊ぶ層は異なってくる。通常は、バーなどでドリンクを飲みながら楽しむケースが多い。
「お酒好きの人なら、たいがい知っていると思います。ルールも簡単ですし、中国語があまり得意でない方でも、数字さえ読めれば遊べますし」（山下さん）
さらに、「単純にウソをつくだけでなく、互いに本当の数がわからないという点が、このゲームの面白みです。宣言の数字から相手の出目を予測し、さらに自分の出目と合わせて勝負します」（山下さん）とのこと。
負けたらドリンクをおごるなど、罰ゲームをつけると、酒の席が盛り上がること請け合いだ。

◆遊び方
プレイ人数：２人

道具：サイコロ10個、ツボ２個

目的：
宣言したあるサイコロの目の総数が、本当にそろっているかかどうかを予測する

【基本ルール】
・互いのプレイヤーの持つサイコロ５個を足したサイコロ10個でサイコロの目の総数をカウントする。

例
２つの５
２、３、４、５、５
※ここでは、「２つの」があるサイコロの目の総数。「５」がそのサイコロの目となる。
５つの６

・宣言したサイコロの目の総数は、宣言した数字以下全てを含む

・サイコロの目「１」は、任意の数字としてカウントできる。例えば、手持ちのサイコロが、「４、４、３、２、１」の場合は、「３つの４」、「２つの２」としてもよい。もちろん通常の「１」としてカウントすることもできる。

・最初にツボから出したサイコロの目が、ひとつも揃っていない場合は、もう一度振り直すことができる。

【ゲームの手順】

１　サイコロ５個とツボ１個をそれぞれのプレイヤーが持つ。

２　それぞれサイコロ５個をツボに入れよく振る。

３　ツボを逆さにして、互いのプレイヤーに見えないようにツボから出したサイコロの目を確認する。　

４　任意の方法で先手を決める。

５　先手となったプレイヤーから交互に、あるサイコロの目の総数を、例えば「２つの５」などと宣言する。

※宣言には２つの規定がある。

①サイコロの総数は、小さい数字から順に宣言していく（必ず前のプレイヤーが宣言した数字より大きい数字を宣言しなければならない）。

②サイコロの目は、小さい目から順に宣言する。ただし、サイコロの総数が変更すると、再び小さい目から宣言することができる。

６　５を繰り返し、宣言した数字から、ある程度の出目を予測したら、どちらかのプレイヤーが数字を宣言する代わりに「オープン」といって、互いのサイコロの出目を見せあう。

７　宣言した数が本当にそろっていれば、「オープン」と言ったプレイヤーの負け。そろっていなければ、「オープン」と言ったプレイヤーの勝ちとなる。

戦略
・「１」は、任意の数字としてカウントできるので、手持ちに「１」が多ければ有利にゲームを進めることができる。

・出目を悟られないために、ゲーム開始直後は、全く手持ちにないサイコロの目を宣言するのもひとつの手。

・一局は、だいたい１～２分程度なので、続けて数局することが多い。そのため、対戦するプレイヤーの宣言する傾向を覚えておくと有利。

※ 紙面で紹介した３つのゲームの遊び方は一例です。遊ぶ人や地域によって多少ルールの異なることもあります。ゲームの前に、プレイヤー同士でルールを確認しましょう。