アレンジ自由の白食パン
朝食に欠かせない白い食パンは、日系の食パン専門店で揃えよう。
「司熟・北海道三好鮮吐司」の食パンは、日清の小麦粉を使用。28度の常温発酵で、水分を閉じ込め、しっとりとした食感を生み出している。クセがなく、どんなトッピングにも合う食べやすい食パンだ。ちなみに北海道を前面に出したブランドだが、商品に北海道らしさはなし…日本品質ということを伝えたいのだろうか?
一方の古北エリアにある「本味吐司専門店」も、日本らしい食パンを提供。ここのパン職人は、元々「金虹橋商場」にあった日本企業傘下のパン屋に勤務。独立した今も、日清の小麦粉を使用したふっくらパンを提供している。リーズナブルな価格も魅力で、店主の「微信(We Chat)」から注文すると、周辺エリアは配送無料でデリバリーしてくれる。
甘党には堪らない変わり種
味がしっかり付いた食パンは、焼かずにそのまま食べてもおいしいし、おやつ代わりにも◎。
赤と緑のマーブルが美しい「招牌京都三色吐司」(25元)は、まさにおやつ向き。手にずっしりと重いパンはイチゴ、抹茶、ミルクと、甘党には堪らないハーモニーを楽しめる。このパンを販売する「司乎日式鮮土司」は、日系といいつつ販売する商品がかなりチャレンジング。中でもタピオカ入りトーストサンド「爆漿珍珠」(15元)はほかでは見掛けない斬新メニューだ。気になる人はぜひお試しを。
今回紹介する中で最も老舗の「烘焙龍(LONG)吐司専門店」。市内に約10店舗を展開し、ニップンの小麦粉「キャサリン」を使った食パンは市内一おいしいとの呼び声も高い。「抹茶红豆吐司」(18元)も納得のおいしさ。店員の案内も親切だ。
外出時にも生食パン
日本産の材料や日系を謳っていない、こちらの2ブランド。どちらも男性がイメージキャラだが、中国では、パンは男性が作るというイメージが強いのだろうか?
ポップなパパのキャラクターが強烈な「爸爸糖」は、パパ・ママが子どもたちにおいしいパンと、楽しい思い出を届けられるように、という思いから生まれたブランド。商品は自宅のほか、外出先でそのまま食べることを想定してか、使い捨て手袋が付いてくる。さらに食パン2枚+ドリンク付きの「1人用セット」(29元)も販売するなど、外でも生食パンという、新しい食べ方を提案するブランドだ。
「三個叔叔」も店内に広いカフェスペースを設け、食パンを1枚から販売するほか、飲み物も豊富に用意。サンドウィッチなど軽食メニューも楽しめる、カフェベーカリーのような雰囲気だ。
韓国発のフワトロサンド
韓国屋台食の定番で、焼いた食パンに半熟玉子のオムレツと様々な具材を挟んで食べる「エッグトースト」。中国でも最近、大ブームを起こしている。
本場韓国からやってきた「EGG BOMB」。平日昼でも注文してから20分待ち、デリバリースタッフもひっきりなしにやってくるという人気ぶりだ。同店の看板メニュー「元気欧姆蛋(元気オムレツ)」(23元)は、甘いパンにバターたっぷりのオムレツが入った一品。ふわふわのパンにトロトロオムレツという、甘くはかなげなサンドをかじると、ピリリと辛いソースに目が覚める。人気が出るのも納得のおいしさだ。
一方「Mr.EGG」はボリューム満点、ハンバーガー感覚で食べられるサンドだが、パンがイマイチ。専門店なら、もう少しこだわってほしいところ。
~上海ジャピオン2021年4月2日発行号