吹き荒れる漆黒の旋風
李逵(りき)
ゆかりの地 山東省臨沂市沂水県
あだ名 黒旋風
職業 歩兵軍頭領
宿星 天殺星
人物概要
山東省臨沂市沂水県出身。
地元の小作農であったが、
殺人を犯し江州(現江西省九江市)に逃れた。
怪力で武芸に優れていたが、
後先を考えない猪突猛進型で、
入山後はよく騒動を起こした。
最期は、梁山泊が朝廷に帰順した時、
宋軍が恩賜と偽って贈った毒酒を飲んで死亡。
旋風起こる所に鉄牛あり
虎に襲われた母への純心
李逵は殺人鬼の星、天殺星の生まれ変わり。
「板斧(はんぷ)」という2丁の斧を使い、
歯向かって来た者は、女、子どもも容赦なく斬る。
むさくるしい髪に、
血走った目をした色黒の男であることから、
「黒旋風(こくせんぷう)」、
「鉄牛(てつぎゅう)」などと呼ばれた。
王羲之(おうぎし)墳墓。
東晋時代(317~420年)に活躍し、
「書聖」と呼ばれた書道家、王羲之が眠る
李逵は故郷で人を殺め、
江州に逃れてから、
牢役人の戴宗(たいそう)のもとで働いていた。
そんなある日、噂に聞いた宋江がやって来た。
李逵は、彼をもてなそうと、
金を手に入れるため賭博場に入ったが、
大負けして暴れ、店を壊してしまった。
しかし、宋江は李逵を慰め、
李逵は宋江の寛大さに感動し、
彼に付き従うことにした。
数カ月後、宋江が宋軍に反逆罪で捕らえられてしまう。
そこで李逵は仲間と救出に向かい、
先頭に立って敵城に入った。
見物人も含め、邪魔者はすべて斬り捨て、
宋江を救出。
無関係な者まで殺したが、
手柄を認められ、入山することに。
その後、李逵は故郷に残してきた母親が
心配になり、連れて帰ることにした。
しかし、母親と梁山泊に向かう道中、
母親が虎に食われてしまう。
李逵は涙を浮かべ、
狂ったように斧を振って虎を殺した。
李逵は山塞でよく騒ぎを起こし、
厄介者扱いされていたが、その実、
幼児がそのまま大きくなったような
純粋な心の持ち主だったのだ。
沂水県南西部に位置する沂水大峡谷。
地下には全長6100mを誇る鍾乳洞がある
李逵が生まれ育った山東省臨沂市沂水県。
山河が美しく、春秋戦国時代の兵法書
『孫子』の出土地として知られる。
梁山泊で暮らすため、母を迎えに再び
沂水県を訪れた李逵。
母を背負い、共に暮らす日々を楽しみにしながら、
幼き頃に過ごしたこの地を歩いたことだろう。
アクセス
①上海虹橋/浦東空港から空路にて
臨沂沭埠嶺空港まで、約1時間20分
②上海虹橋駅から徐州駅まで高速列車で約4時間半、
2等軟座199元
③徐州駅から臨沂北駅まで快速列車で約3時間、
硬座33元