ものぐさ人間も手軽に運動
岩壁登りで人生を悟る!
女「スポーツの秋だというのに、いつも家でゴロゴロしてるわね。少し身体うごかしたら?」
男「面倒くさいじゃないか。スポーツはテレビ観戦が一番!」
女「あなた、スポーツ番組は手当たり次第見るくせに、自分では本当に何もしないわよね」
男「はいはい。俺はどうせものぐさ太郎ですよ」
女「平日はデスクワークで1日中座ってるんでしょ。週末くらい身体動かしましょうよ」
男「手軽な運動なら考えるよ」
女「じゃあ、ロッククライミングなんてどう?」
男「えっ、あの絶壁を登るやつか? 手軽じゃないだろ。それに危ないよ! 君にもしものことがあったら、俺はどう生きていけばいいんだ!」
女「うそばっかし、運動したくないだけでしょ」
男「ばれたか。でも、上海に岩山の絶壁あったっけ?」
女「絶壁は絶壁だけど、登るのは室内よ。ネットで見つけたんだけど、上海スタジアムで高さ18㍍の岩壁登りができるの」
男「室内でも危険は危険だろ」
女「大丈夫よ。上から吊るされてるロープを、身体に付けて登るんだから」
男「安全が確保された状態じゃ、君にとってスリルが足りないんじゃないの?」
女「そうかもね。でも、あのもうダメ、手を放したら落ちて死んじゃうかもって感覚は同じよ。私が手取り足取り教えてあげるから、行きましょうよ」
男「う~ん。俺腕力無いしな」
女「じゃあ、あなたの可愛い奥様が怪我しないように、下でロープを引っ張る係りやって。手を離したら承知しないから!」
男「それじゃ面白くないな。そうだ、俺が上で待っててやるよ。君が来たら手をつかんで『ファイト~!』って言うから、君は『いっぱ~つ!』と叫べよ」
女「…。あなたの妄想にはもうついていけないわ」
男「そう言うなよ。その絶壁登り以外何かないの? 最初からそれじゃ俺には辛いよ」
女「4㍍ほどの高さの岩壁を登る、ボルダリングっていうのがあるみたい。命綱とか必要なくて、手軽に楽しめるわよ」
男「へえ、そんなのもあるんだ。でも、落ちたら痛いだろ」
女「心配性ねえ。安全マットが敷いてあるから大丈夫よ」
男「それなら安心してできそうだな。よし、今週末行くか。見せてもらおうか、君のロッククライミングの才能とやらを」
女「ついでに、ロッククライミングを通して人生そのものを感じて頂戴ね」
男「何だって?」
女「どの岩をつかむかで、その先が辛くなるか、楽になるのか変わる…これって選択が絶え間なく続く人生の縮図でしょ」
男「なんか哲学的だな」
女「あなたという岩をつかんだ、私の未来はどうかしらねえ?」
【information】
住所: 天鑰橋路666号上海体育場6号階段上1号スタンド入口側(×零陵路)
電話: 6426-5178
時間: 10時~22時
料金: 月曜~金曜10時~17時40元、その他日時50元
休館日: イベント開催日
アクセス: : 軌道交通1、4号線「上海体育館駅」2番出口より、零陵路を東へ徒歩約5分
~上海ジャピオン11月7日発行号より