白米をおいしくアレンジ
まずは、いつもの白いご飯にちょっとひと手間加えた上海家庭料理「上海菜飯(上海菜めし)」に、レッツトライ!
まず、塩漬け豚肉(咸肉)を細かくみじん切りにする。この時、ベーコン(腊肉)や金華ハム(金華火腿)、貝柱などを入れても◎。みじん切りにした肉を白米とともに炊く。炊いている間に、野菜を用意。白米に加える野菜はチンゲンサイやキャベツなど、青菜であれば好きなものや冷蔵庫の余りものを使ってOK。野菜を炒めたら、炊き上がった白米にぶっこみ、かき混ぜよう。ここでラードを入れるのがベスト。「上海菜飯」にツヤと旨味を与え、本場の味に近づける。
時間がない時は、コメを炊く際に生の青菜野菜を一緒に入れてしまっても大丈夫。また銅鍋で炊くと、焦げ目ができてよりおいしくなる。
氷砂糖と煮込み時間が肝
次は、やや手間が増えるが、みんな大好きな「紅焼肉」に挑戦。
この料理の味付けで欠かせないのが「氷砂糖」。これが「紅焼肉」特有の照りと甘味をプラスしてくれる。氷砂糖を炒める(〝炒糖色〟)際は、焦げないよう中火で常にかき混ぜておく。その後湯を入れて、ボウルに移す。豚バラ肉は香辛料とともに焼き色を付ける。その後、紅焼醤油(ない場合は濃口醤油)と湯を入れ、煮込む。これから弱火にするが、「紅焼肉」では煮込み時間が重要で、最低でも40~45分、柔らかくしたい場合は60分以上火に掛ける。
水分が半分ぐらいになったら、八角など調味料を取り除き、先ほど作った〝糖色〟を入れてさらに煮込む。水分がなくなったら皿に盛り、お好みで青ネギをちらしたら、ご飯が進む一品のできあがり。
肉汁溢れる焼き小籠包
上海のローカル飲食店で見掛けるB級フードの代表格「生煎」。皮から作るのは大変だが、その分マスターすると、上海生活の思い出になるはずだ。
「生煎」を口に頬張ると溢れる肉汁…同料理教室では、餡に煮こごりを入れることでこれを再現。ただし煮こごりは、スーパーでは中々手に入らず、手作りもまた手間が掛かるので、必ずしも入れる必要はない。また皮をこねる時、ドライイーストを加えることで、モチモチ食感になる。なお雨の日は、中力粉に入れる水の量を少なめにした方がよい。
餡を包んだら、焼いていく。小籠包は後々膨らんでくるので、隙間を明けて並べるのがポイント。弱火で小籠包の底に焦げ目ができたら、水を入れて蒸し焼きにして、水分がなくなったら完成だ。カリッ、ジュワッとした「生煎」は、黒酢をつけていただこう。
~上海ジャピオン2019年3月15日発行号