新説! 外灘はこう楽しむ

新・外灘絶景スポット

まずは、いつも観光客でごった返す外灘中心から少し離れ、12号線「国際客運中心」駅から黄浦江沿いに歩いてみよう。

卵みたいなオブジェが中央に付いたビル「上海港国際客運中心」の裏側から、キレイに整備された遊歩道がスタート。ゆっくりと歩きながら陸家嘴の景色を堪能できる。ここは日本や韓国行きの大型クルーズ船が寄港。豪華客船を間近で見るのも楽しい。

途中、無人コンビニ「欧尚」がある辺りで遊歩道を降り、海平路へ進むと「抱朴美術館」を発見。現在は銅製の七宝焼「景泰藍」を展示中で、無料で国宝級の美しい焼き物を観賞できる。

700㍍ほどの遊歩道の終点は、小型クルーズ船が泊まる「上海国際航運服務中心」。ここまで来ると、休日でもほぼ無人で、黄浦江の壮大な景色はアナタだけのもの。疲れたら本屋「建設書局」のカフェから景色を楽しんでも◎。

親子で1日中楽しめる

北外灘エリアには、親子で楽しめるアトラクションも複数用意。昨年末にオープンした商業施設「上海白玉蘭広場」1階に位置する展示イベント「賽夢微縮世界」では、87分の1スケールのミニチュア外灘が登場。今からおよそ100年前、1920年代の建物や交通、人々の暮らしを再現している。観光のアテンドや、子どもの歴史学習を兼ねて見学するのにピッタリだ。入場料は平日69元、土日は89元。

一方同施設の向かい側には、鉄製ジャングルのような巨大アトラクションが登場。この「魔都矩陣」はビル5階分の高さがあるアスレチックで、縦横無尽に張り巡らされたハシゴを登ったり、ブランコで遊んだりできる。陸家嘴の景色を楽しみながら、スリル満点の思い出を作っては? チケットは90元、4歳、身長140㌢以上が入場可。

中国の近代芸術が集結

外灘の北側、虎丘路周辺には、美術館や画廊が集結。味わいのある建築物とともに、アートも楽しめる。

昨年10月に開館した「上海久事美術館」は高級ブランド店が入居する「益豊・外灘源」ビルの6階に位置。10月31日(木)までは「上海歴史建築風景油絵創作展」と題し、市内の風景を描いた油絵を展示する。外灘の建築物はもちろん、市内各地の老房子を描いた絵は、親しみやすく、また実際の風景とは違った一面を見せる。入場無料だが、事前に上記QRコードから予約が必要。人が少なく、穴場スポットと言える。月曜休館。

一方の「上海外灘美術館」は、若きアーティスト、美大生が集う中国近代芸術のメッカ。9月22日(日)までは「ホイッスルが鳴る前」をテーマに、アーティスト9人の作品を展示中。入場料50元、月曜休館。

あの建物の内部を拝見

外灘の歴史的建築物の一部が最近一般開放され、ガイドツアーに参加できるようになった。公開時間が限られているが、歴史ある建物の内部を覗ける貴重なチャンスだ。

「上海市総工会」は地下を展示室に改装し、近年の「労模(労働模範人物)」を紹介する。ツアーは20分ほどと短いが、外灘の建築物で唯一という回転ドアや、建設時そのままの大理石の壁に触るなど、一般の観光より一歩踏み込んだ体験ができる。

また浦江ホテル1階にある「中国証券博物館」は毎週土曜日に開放。煌びやかな内部は必見だ。どちらも要事前予約で、上記URL・QRコードから申し込みが必要。ほか「和平飯店」に隣接する博物館や「上海市外灘歴史記念館」もツアー予約を受け付けている。

~上海ジャピオン2019年9月20日発行号

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