郷土料理で味わう上海和食②

【名古屋】オンダイニング

本場の八丁味噌で味わう
濃厚な〝名古屋めし〟


 日本で流行した〝名古屋めし〟。スタイリッシュな内装と、洋食系創作メニューが特徴の「オンダイニング」では、そんな名古屋料理が愉しめる。
 味噌串カツ(8元/1本)、味噌煮込みうどん(40元)、天むす(32元/4個)などの定番メニューに加え、地元料理・とんちゃん(豚ホルモンの一種)まで食べられるから嬉しい。
 味付けのポイントは、名古屋料理に欠かせない辛口の「八丁味噌」。これに、砂糖・みりんなどでさらに甘みを加えることで、濃厚な独特の〝名古屋めし〟の味わいが生まれる。「皿に残った味噌を舐めるのが楽しみというお客さんも多いんです」とオーナーの入江一幸さん。本場の八丁味噌を、ぜひゆっくり味わってみよう。
△とんちゃん(28元)は、名古屋では多くの専門店があるほど庶民的な料理

【ON DINING】
TEL 6237-1845
住所 遵義路100号 上海城外園街B3
営業 11時半~14時、17時半~23時

【福岡】天手古舞

ゆず胡椒で食べる パリパリのひと口餃子


 福岡で餃子と言えば、ひと口サイズが基本。そんな正統派の福岡餃子を、自家製の極薄皮でパリパリに焼き上げるのは、福岡からのれん分けされた店を上海に構える「天手古舞」。
 やぶれ餃子(15元/10個)、エビ入り揚げ餃子(28元/10個)、手場先餃子(18元/2個)など、餃子メニューは12種類。特注の鍋を使うなど、福岡の味を求める苦労は絶えないが、日本で7年修行した料理長・宋松さんは、「日本の餃子で、中国で勝負がしたくて」と微笑む。
 やぶれ餃子のスープを使った数々のお粥や、各種サラダ、ニラレバ、ゆず胡椒風味なんこつ炒めなど、単品も豊富。餃子をツマミに居酒屋としても楽しめる。今なら、数量限定焼酎・赤霧島が1杯80元で飲める。

△パリ焼き餃子(10元/16個)。ラー油ではなく、ゆず胡椒で食べるのが福岡流だ

【天手古舞】
TEL 6473-3797
住所 宛平路231号
営業 17時~24時(ラストオーダー23時半)土・日のみ11時半~14時も営業
※7月から巨鹿路×瑞金路に移転する予定

【広島】春夏秋冬

活魚店の特別メニュー 上海で出会う郷土料理


 専門店でなくとも、郷土料理を味わう機会はある。例えば、上海で7年続く活魚料理の老舗「春夏秋冬」では、5月のお薦めメニューに、広島県瀬戸内地方の郷土料理・穴子めしを取り入れている。駅弁としてもよく知られた料理だ。
 穴子は、柔らかく煮てから、特製のタレで焼き上げているので、甘く香ばしい味わい。3人前とボリュームもあり、残ったらお茶づけにしてもらうこともできる。
 タイ(150元)やヒラメ(180元)などの活魚を毎日仕入れ、刺身醤油は自家製、生ワサビや調味料もすべて日本産というこだわりの同店。そこで、こうした郷土料理に出会うのも面白い。郷土料理メニューで特色を出す和食店も増えてきた上海。ぜひ郷土の味を探してみよう。

△穴子めし(85元/3人前)は、お茶づけで味わっても美味しい(写真奥の小碗)

【天手古舞】
TEL 2402-8111
住所 復興中路593号
営業 11時半~14時 17時~23時

                               ~郷土の特産品を買う~
 郷土の味に飢えているなら、日本の地方自治体が上海で開く、食材を中心とした特産品の展示・販売フェアも見逃せない。
 最近では、長崎県食材フェア(昨年10月24日~11月5日)、北海道展(2007年1月25日~31日)が開催されている。ちなみに北海道展では、道産タラバ蟹を使った「焼きタラバ」や、郷土料理「石狩鍋」などの試食コーナーもあった。また、昨年9月1日から半年に渡り、島根・群馬・広島・長崎・福島・青森・大分・千葉・鹿児島・三重の特産品を集めた「日本味の市」も催された。
 会場となるのは、久光百貨や第一ヤオハンなど、日本人に馴染みの百貨店がほとんど。先の予定は未発表だが、日本食への注目が高まる上海では、今後も各自治体がフェアを企画するはず。情報紙などでの告知をチェックしておこう。
 また、古北には福島県の特産品展示・販売スペース「福島GALLERY」が、昨年10月30日に正式オープンしている。住所は栄華東道119-6号巴黎経典C単元102室。問い合わせは6295-2848。

~上海ジャピオン5月11日発行号より

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