食道をゆく 第47回 小窩頭

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シャオウォートウ
小窩頭
~北京市~

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小ぶりで何個でもほおばりたくなる小窩頭

西太后も愛した庶民の味
料理人がバージョンアップ

 三角に尖った黄色いピラミッドのような形が愛らしい「小窩頭」。
トウモロコシの粉から作った素朴な味が魅力で、庶民のお菓子として親しまれている。
この愛らしく素朴なお菓子は、かの有名な西太后(せいたいごう)も、
愛してやまない一品だったという――。
 19世紀半ばから50年にもわたって、清朝の政治を支配した西太后。
彼女は1900年に「義和団の乱」が発生した際、8カ国連合軍からの攻撃を逃れるため、
北京を脱出し、西安まで避難することになった。
 その途中、西太后はひどい空腹に襲われ、側近に何か食べ物を探してくるよう命令。
すると側近は、農民が食べていた「窩窩頭」という大きな蒸し物を探しだし、西太后に差し出した。
西太后は空腹もあって、「おいしい、おいしい」と、あっという間に食べ終えてしまった。

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清朝時代に政治の舞台となった紫禁城。ユネスコの世界文化遺産にも指定されている

 その後、反乱が治まり西太后が北京へ戻ったある日、
西太后はその時食べた「窩窩頭」の味をふと思い出し、無性に食べたくなった。
そこで宮廷料理人に作るよう命じたのだが、料理人は、そんな庶民の食べものを、
果たして西太后に食べさせて良いものか…と悩んだ。
 苦心した結果、大きい「窩窩頭」を小さな団子状に縮め、トウモロコシ粉に大豆の粉を加えて練って蒸し、
キンモクセイのシロップとクリで上品な甘味を加えた。
西太后はそれを一口食べるや否や、「この味よ!」と叫んだという。
その後、「小窩頭」と名付けられ、宮廷お菓子として広まっていったのだ。
 西太后も愛した「小窩頭」をほおばりつつ、北京のゆかりスポットをそぞろ歩いてみよう。

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【アクセス】
①上海虹橋または浦東空港から北京首都空港まで飛行機で約2時間
②上海駅から「動車組」(新幹線)で北京まで約10時間、二等席327元~

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~上海ジャピオン11月19日号より

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