食道をゆく 第62回 白雲猪手

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バイユンジューショウ

白雲猪手

~広州市~

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酸っぱさのなかに甘さもあり、パリッとした食感がクセになる白雲猪手

不思議な泉水の力

食いしん坊な坊主の料理

豚足を煮込んだ「白雲猪手」は、広州を代表する料理で、広州のほとんどの料理店にある。

作り方はまず、毛や蹄を切った豚足を半時間ほど茹で、きれいな水に1時間ほど浸しておく。

そして白糖、白酢、塩を入れて再び長時間煮込み、取り出してから、さらに数時間冷やしたら食べ時だ。

歯ざわりがよく、酸味と甘味が入り混じった感じがこの料理の特色。

今でこそ、広州料理として有名なこの料理だが、頭の「白雲」とはどういう意味なのだろうか?

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1927年の広州起義の際に犠牲になった烈士たちが眠る、広州起義烈士陵園

広州には、白雲山という山がある。

その昔、白雲山には寺があり、寺の裏手には甘くて清らかな水が湧き出る泉があったという。

寺にはやんちゃで食いしん坊な坊主がいて、昔から豚肉が大好物だった。

ある日、和尚が出かけている合間に、市場で買ってきた豚足を、こっそり料理しようした坊主だが、

和尚が帰ってきたので、慌てて豚足を裏手の泉に放り投げた。

数日後、和尚が再び外出したので、坊主は急いで泉に豚足を取りに行ったが、

腐っているどころか、白く艶々と輝いている豚足を発見。

早速それを砂糖と酢を入れて煮込むと、脂っこくなく、甘味が出てさっぱりとした味になっていたのだ。

坊主は大喜びしたが、戒律を破ったので、寺を去ることになった。

還俗した坊主が、この料理を世間に広めたことで有名になり、誕生したのがこの「白雲猪手」だ。

泉のある「白雲山」にちなみ、そう名付けられたという。

「広州之肺」と呼ばれている白雲山は、今日も新鮮な空気を送っている。

澄んだ空気とともに、ぜひ白雲猪手を味わおう。

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【アクセス】

上海虹橋空港から広州白雲空港まで飛行機で約2時間半

上海南駅から広州駅まで快速列車で約21時間、2等席203元~

~上海ジャピオン5月13日号

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