週末僕はココ行きたい!上海郵政博物館




博物館でロマンチックを
人の想いを運ぶ郵便列車


男「もうすぐバレンタインだな。今年はどんなチョコもらえるかな~♪」
女「あなたにチョコあげるような物好きな女の子いるの?」
男「僕を見くびるなよ。少なくとも1人はいるよ。ねえ、僕の目の前にいる美人の奥様♪」
女「調子良いわね。
でも、そんなこと言ってもチョコなんてあげないわよ」
男「チェッ。最近、冷たいよな。昔はロマンチックだったのに」
女「今でも十分ロマンチックです! 
相手が今のあなただから、どうでもよくなったのよ。それにあなたこそ、そんな雰囲気作ろうとしてないでしょ」
男「そんなことないさ。
よし、バレンタインデーはロマンチックに演出してあげるよ」
女「期待しないで聞くけど、どこでどうするつもり?」
男「秘密…と言いたいところだけど、まあ教えるよ。蘇州河傍にある郵政博物館に連れて行ってあげようかなと」
女「博物館のどこがロマンチックなのよ。もう知らない」
男「君こそ何も知らないなあ。
その博物館って、租界時代に立てられた由緒ある郵便局の中にあるんだぞ。
今でもちゃんと郵便局として使われていて、屋上からの眺めが抜群だって」
女「へえ。高いところから眺められるのっていいわね~」
男「あと雑誌で見たけど、展示品もすごそうだぞ。清末の中国初の切手から、三角形やレコード付きの特殊切手までずらりと並んでいるんだ」
女「レコード付き切手? そんなのまであるの? すご~い」
男「だろ。あと切手の図柄って、その時代時代を反映するから、面白いし勉強になるよ」
女「そうね。
あっ、忘れるとこだったけど、ロマンチックを演出する話はどうなったの?」
男「そりゃ、その切手についてロマンチックに解説するのさ」
女「…。それ聞いただけで鳥肌立ってきたわ。行くのやめた」

男「待ってよ。本当は中庭がポイントなんだよ。
郵便列車のレプリカがあるんだけど、内部も当時の様子が再現されてて、しかも入れるんだ」
女「列車好きのあなたはそりゃ嬉しいでしょうね。それで?」
男「おいおい、よく考えろよ。手紙に込められた想いを運ぶ列車だぞ。
その当時の息遣いを感じる…これこそロマンの極みだろ」
女「でも、その手紙って私と関係ないし」
男「君はドライだなあ。そこで、日頃の君への想いを綴った恋文をあげようと思ってたのに」
女「恋文って古臭いわね」
男「ふん、もういいよ。
それ、展示されてる日本の赤ポストにでも投函してやるさ」
女「もう、そんなことしたら迷惑になるでしょ。
私がちゃんと回収してあげるから。そんなにすねないで。ダーリン♪」

【information】
住所: 北蘇州路250号(×四川北路)
電話: 6362-9898
時間: 9時~17時(16時入場停止)
料金: 無料
休館日: 月、火、金曜日
アクセス: 地下鉄2号線「南京東路駅」1号出口より南京東路を東に徒歩5分。四川中路を北に曲がり徒歩10分

~上海ジャピオン2月13日発行号より

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