水滸巡礼~108の足跡~関勝

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山西省運城県出身。関羽の末裔とされる。蒲東県(現山東省凌県)で役人を務めていたところ、朝廷から梁山泊討伐を命じられる。しかし梁山泊の策で捕縛され、宋江の説得などで仲間入り。最期は飲酒が過ぎて落馬し、これがもとで死亡。

ゆかりの地 河北省唐山市
あだ名   大刀
職業    騎兵軍五虎将
宿星    天勇星

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関羽と瓜ふたつの武人
一騎当千の青龍偃月刀

関勝は『三国志』の関羽の子孫にあたり、関羽とそっくりの長いひげをたくわえ堂々たる風貌だった。巨大な薙刀「青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)」を自在に操り、「大刀(だいとう)」のあだ名を持った。

ある年の冬、関勝のもとに梁山泊討伐の命が届く。梁山泊軍に包囲された北京大名府(現河北省邯鄲市)が朝廷に救援を求めたのだ。関勝は命令に従い、救援軍の指揮官を務めた。梁山泊の攻撃を関勝は1人で応戦し、撃退する関勝。一騎当千の男に恐れをなした梁山泊は、一旦退散を決める。ところが、元官軍の呼延灼(こえんしゃく)が投降すると見せかけて関勝の陣地を訪れ、そして関勝が気を許したところを、梁山泊に捕えさせた。初めは宋江の説得に激しく抵抗した関勝だったが、林冲や呼延灼といった元宋軍の軍人が活躍しているのを目にし、入山を決意した。

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2011年のドラマ『水滸伝』での関勝。格闘家の宝力高が演じた

入山後は田虎の戦い、王慶の戦い、方臘の戦いなどすべての戦に出陣し、本隊長を務めた。方臘の戦いでは、強敵・石宝(せきほう)を負かしている。

関勝が遼討伐戦で訪れた河北省唐山市。栗が名産であるほか、陶磁器の産地として知られる。かつて関勝が薙刀を振り回していた時も、製陶の煙が上っていたことだろう。

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【アクセス】
①上海浦東空港から空路にて、唐山三女河空港まで約3時間
②上海虹橋駅から唐山駅まで、高速列車で約6時間、二等席558元

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~上海ジャピオン2014年11月14日号

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