淘宝網を知る

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まず何ができるの?

 基本的には①買い物、②出店で、日本の「楽天」と同じと考えればOK。
ただし「楽天」と違い、出店料が無料、その上商品が売れた時の仲介手数料も無料。
そのため、「ヤフーオークション」のように個人でお店を出す人も少なくない。
この出店の手軽さが後押しし、サイト内には100万店舗を超える膨大なタオバオ出店者(楽天は2万数千店)が集まった。
近年では、日本を含む外国企業がこの規模と出店の手軽さに注目。
中国進出の足がかりとして、このサイトを利用して試験的に商品を販売するケースも増えている。

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なぜこれほどの人気が?

それは「淘宝網」がネットショッピングでありながらも、中国ならではの商習慣や、消費者心理を巧く組み込んだシステムを持っているから。
 例えば、「支付宝(Alipay)」と呼ばれる決済システムだ。
ネットショッピングにおいて誰しもが思う不安、それは『お金を払った後、商品がちゃんと届くのか』ではないだろうか?
「支付宝」は、売り手と買い手の間に立ち、現金の流れを整備する役割を果たす。
購入した商品の代金は直接売り手に支払うのではなく、一旦「支付宝」へ預ける。
すると、「支付宝」は入金があったことを売り手に伝え、売り手は商品を発送。
買い手は商品を受け取り、問題がないことを確認した後、「支付宝」に代金を売り手に支払うようと連絡するというわけだ。
 一見面倒なシステムであるが、現金取引を基本とする中国の商習慣の感覚では、支払いを対しては、このくらいの安全性が必要なのだとか。
このシステムは中国の消費者に広く受け入れられ、現在「支付宝」のユーザー数だけでも1億人を突破。
1日の決済額が約80億円にも達する、中国最大のネット決済システムとなっている。
そしてもう1つ、大きな要素が独自のチャットツール「阿里旺旺」。
日本人ならネットで買いたい商品があって、店と連絡を取るとき、Eメールを利用するのが一般的だ。
ところが、中国ではビジネス上でもチャットを多用するように、淘宝網でのやり取りもチャットを使って、チャキチャキ済ませる。
ネット上でありながらも現実の買い物宜しく会話を交わし、商品について問い合わせたり、値引き交渉なんかをフランクに行うのだ。
 大まかな特徴を捉えたところで、次のページからは実際の利用法について見ていこう。

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1.会員登録をする

 商品購入にも、チャットツール「阿里旺旺」の利用にも、まずは会員登録が必要となってくる。
方法は、TOP画面の左上の「免費注册」(無料登録、「請登録」はログインの意味)をクリックする。
すると、Aの画面が現れるので、携帯番号登録かEメール登録かを選択。
この主な違いは連絡手段を選ぶもので、選んだ方に今後、買い物時に購入金額の確認や取引番号がメールで届く。
どちらか一方を選び、Bのような画面に切り替わったら、指示に従い、会員名やパスワードを設定するだけでOKだ。

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2.商品を探す

「淘宝網」のTOPページは、至ってオーソドックス。
探したい商品があれば、キーワードで検索、またはカテゴリーから検索していけばOKだ。
特長としては、目的別に細分化したオレンジ色のツールバー。
これを活用してページを切り替えれば、快適にウィンドウショッピングを楽しめる。

ツールバー PICK UP
商城
…中国国内に法人を持つ店舗が並ぶページ
全球購…外国ブランドモール。「日本站」には日本ブランドの化粧品や電化製品がある
促?…大幅割引や「買一送一」などのセール中の商品が揃う
創意站…クリエイティブな商品が集合。友人への受け狙いのプレゼント探しに使える!?
男人、女人…男女それぞれの話題の商品を集めたページ

 商品を検索すると、多くはCのような商品リスト画面に切り替わる。
あとは、写真や価格を見ながらリストから好みの商品を選んでいく。

3.商品を買う

リストから商品を選ぶと、Dの個別商品画面に変わる。
まずは商品の価格と送料を確認。さらに商品によっては色、個数、サイズにチェックを入れる。
 ここでもし、売り手に確認したい点があるなら、チャットツール「阿里旺旺」をクリックして質問しよう。
キャラクターの顔が青ならオンライン、灰色ならオフラインの意味。
クリック後の流れは以下。
①会員番号とパスワードを登録するウィンドウが開くので、ここに2つを書き込む
②「同時登録 阿里旺旺」にチェックを入れる
③最後に「登録」をクリックすると、チャット画面が現れる

なお、「阿里旺旺」は、TOP画面右上からソストをダウンロードすることも出来るが、日本語OSのパソコンでは文字化けする可能性が高い。
そのため日本語OSで利用するなら、手間だが上記がオススメ。
また、⑥の画面の「売家信用」や「売家好評率」はお店の信頼度なので、この数値が高いかにも注目したい。
買いたい商品のチェックが終わったら、最後に「立刻購買」を押せば、購入となる。支払いの流れは次のページへ。

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こんな購入方法も!

購入前に実物を見たい! という人は、チャットで店の住所を聞き、実際の店舗が上海にあるなら、直接行って自分の目で確かめて買うのも1つの手。
例えば電化製品なら、徐家匯のメトロシティ内の店舗だったりすることもある。
 顔を合わせて仲良くなれば、ネット提示額以上に安く買えることもあるのだとか。

4.支払いの流れ

 欲しい商品を見つけたら、次のステップは購入手続き。
淘宝では、前述の通り独自の決済システムをしている。それが「支付宝」と呼ばれるものだ。
 支付宝には支払い方法が4種類あるが、上海在住の日本人にオススメなのは、市内の多くのコンビニでの決済。
この決済は「Lakala」と呼ばれ、デビッド決済のような端末に「銀聯」マークのある銀行カードを案内に従って通すだけで支払うことができる。
 この決済の場合、代金の1%(2元~最高50元)の手数料が必要だが、これ以外の決済では基本的に中国人の友人の協力が必要で、自分1人での購入というワケにはいかないのだ。

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①送り先個人情報を記入

 「立刻購買」をクリックし、Gの画面を開いたら、案内に従って、住所や氏名、電話番号などの送り先情報を入力。
この情報は記録され、2回目からは入力不要。
「使用其他地址」を選べば、別の送り先を設定することもできる。
②支払い方法・場所を選択

 「?認无誤,購買」をクリックすると、Hの画面が登場。
ここで「支付宝余額付款」など4つのタブの中から、右端にある「网点付款」を選択する。
この支払い方法の場合には、取引番号にあたる「交易号」が必要。
これを取得するため、H②の「免費発送交易信息到手机」をクリックし、次の画面で携帯番号を入力。
すると、取引番号がSMSですぐに届く。
 次に支払い場所を検索。
③の「査看更多网点」をクリックすると、市・区を選んで最寄りの支払い場所を探せるようになっている。
「快客」、「好徳」、「可的」、「ファミリーマート」などで支払えることが多い。

③端末でカード払い

 支払い可能な場所を見つけたら、支払いへ。
コンビニの場合は、入り口近く、店内奥に端末を置いている場合が多い。
 入力の流れとしては、「支付宝」の「付款」を選択した後、「手数料がかかります」という案内があり、その後、取引番号、取引金額の入力・確認、携帯番号の入力、カードを通して振り込み。
最後にレシートが出てくれば、支払い完了だ。
 この後、トップページ左上の「我的淘宝」を開き、入金の反映を確認。
その後、商品到着を待つ。
この時点では、入金したお金はまだ支付宝にある状態で、お店への振込みはされていない。
商品がきちんと届いたら、再び「我的淘宝」を開き、「?認收貨」で振り込んであげよう。

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~上海ジャピオン6月12日号より

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