つなガリ勉が教える 中国語量詞の使い分け

形態や性質で量詞が決定

量詞は、後ろに付くモノの形態や性質によって決まるのが基本。パソコンなど各種機器で使う量詞「台」のように、日本語と同じものもいくつかあるので、その辺りは覚えやすいですね。刀や傘のように取っ手のあるものなら「把」、上海ジャピオンのような雑誌・新聞類には「份」を使います。なので日系スーパーやレストランで雑誌をもらう時は「給我一份Japion報紙(ジャピオンを1冊ください)」と伝えましょう。

また建物の階数には「层(層)」と「楼」のいずれも使えます。「层」は元々、ロフト構造の部屋のように、1つの建物で上下に分かれているような時に「上下层」と言っていたところから「階」の意味を持つようになったようです。「楼」と「层」、どちらを使うかは話し手の好みの問題なのでしょう。

中国固有の数え方に注意

量り売りの野菜・果物の値札や、商品パッケージの裏面に記された数字にくっ付いている数字の単位。今はヤマモモ(楊梅)がおいしい時期ですが、青果店などで「○元/两(両)、斤」という表記を見掛けたことはありませんか? これは、西洋のグラムやキログラムという数え方が取り入れられる前から使われていた中国の重量単位で、两は50㌘、斤は500㌘を指します。なのでヤマモモ50㌘を買おうとして「50两」と伝えると、2・5㌔という量になるので気を付けてくださいね。また体重50㌔なのに「50斤」と言うと、25㌔と異常な軽さに…。

ほかネコマークが目印の某レストランにて、クラフトビールで300㍉、500㍉など、自分が注文したいリットル数を伝える時「500毫升」とスラッと中国語が出てくるとカッコいいですよ!

微妙に異なるニュアンス

「盒」と「箱」のように、時にどの量詞を使えばいいのか迷うものがありますよね。この2つはいずれも箱状のものを指すのですが、「盒」は小さな箱、「箱」は大きな箱を指します。明確にこの2つの量詞が使い分けられているわけではないですが、タバコ1箱のように片手で持てるものは「盒」、ビール1ケースのように両手で持つようなものは「箱」を使う傾向にあるようです。

またペアのものでも、単語によって使い分けが必要です。箸や靴のように、元々ペアとして存在するものは「双」、夫婦やカップルなど後天的にペアになったものは「対」を使います。私もいずれはつなギャルと一対の…私の希望は心に留めておきましょう。また「条」は川や道、糸、舌、犬、エビ…など、様々な細長いものに使うので、注意してくださいね。

漢字体が難しい量詞

最後は、日常生活ではあまり使う機会がない(?)マニアックな量詞を紹介します。正直に申し上げまして、私も上記の量詞はこの授業の準備をしている段階で初めて見たものばかりで、そもそも「绺」という漢字自体初めて見ましたし、「瓣」や「撇」をちゃんと書ける自信がないです…。

それはさておき、髪の1つ結びなどを指す時は「绺」を使います。「瓣」はミカンやニンニクのような1粒・1かけを指すので、料理をする人や、ラーメン店でニンニク1かけを注文する人は、覚えておくと役立つかもしれませんね。ちなみにつなガール・つなギャルのお父さん・つなパパが生やしている八字ひげは中国語で「两撇胡子」と言うので、今度彼を見掛けた時に教えてあげましょう。

~上海ジャピオン2020年7月10日発行号

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