中国服まるかじり

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見直される中国服
漢服・唐装種類も色々
 
 北京五輪や上海万博の開催などに合わせ、見直されている中国伝統服。
最近は、現代風にアレンジした中国服を売るショップも、泰康路や新天地、外灘などでよく見かける。
 伝統的な中国服といえば、いわゆるチャイナドレスの女性の旗袍(チーパオ)、男性のカンフー服などが有名。
しかし、種類はまだまだあり、着物の起源とも言われる「漢服」や、
華やかな色と結びボタンが特徴の「唐装」など、種類も様々だ。

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中国服の所有者の割合
正装として着る人多数

 とはいえ、上海の街中では、中国服を着ている人はあまり見かけない。
だが、中国服について上海の18歳~35歳の若者を対象に行った調査を見てみると、
実はかなりの人が中国服を持っていることが判明した。
なおここで言う中国服は、旗袍や漢服、丈の長い男性用服・長袍(チャンパオ)、
人民服(中山装)、唐装などを指す。
 調査によると、中国服を1着でも持っている人は男女とも7割を占め、
中には合わせて18着持っているという強者も。
ただ、中国服を着るシチュエーションとしては、特別な場所やフォーマルウェアとして着る、
新年を迎えるときに着るなどが上位を占め、普段着使いをしている人は少ないことが分かる。
街中で見かけない訳だ。


旗袍は満州族のワンピ
ゆったりからスリムへ

 中国服の中でも旗袍は、上海在住の日本人女性なら、1着は持っているであろう、馴染みのある服だ。
その歴史を紐解くとなかなか面白い。
 そもそも旗袍は、なんと、騎馬民族・満州族の女性服だった。
セクシーなあのスリットは、馬に乗りやすくするための実用的なものだったのだ。
清代の旗袍は、袖広でゆったりしていたが、1912年の中華民国成立後、
西洋文化に触れるにつれスリムで細い袖、または袖なしとなり、ズボンも着用しなくなった。
そして、1930年代の上海で、レースがついたものや、
ミニスカ的なものなども登場し、現在の形になったとされる。
自分の旗袍を見て、昔に想いを馳せるのもいいだろう。
 知れば知るほど面白い中国服の世界。
実際にその中国服を楽しめるスポットを見ていこう。

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 中国服への造詣を深め、中国服を実際に着てみたいなと思った人は、変身写真館に是非。
スタイリストによる本格メイクとプロカメラマンによるスタジオ撮影で、気分はオールド上海のモデル!? 
今回は、変身写真撮影は初めてという広告会社勤務の劉さんに、写真館「古韵」で変身体験してもらった。
同店は純古風な雰囲気と各時代の特徴を出来る限り再現した衣装が、
クチコミサイト「大衆点評」などで話題で、上海人のみならず外国人も訪れる。

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①コースの選択

 上海南駅から徒歩約15分、工場や会社の集まる敷地内に、写真館「古韵」はひっそりと佇んでいた。
店内に入って、まずは撮影コース選びから。
アルバムのサンプル写真を見ながらスタッフが丁寧に説明してくれる。
残念ながら日本語を話せるスタッフはいないものの、撮影のプロセスの書かれたものは用意され、
中国語ができずとも迷わずにすむはずだ。

②衣装の選択

 コース決定後、アルバム内のサンプル写真から、自分の着たい服の目星をつけ、実際に衣装タンスで物色。
劉さんは、普段着る機会のない唐代の貴族やお姫様の衣装「貴妃服」が気に入った様子で、
「自分の好きな赤色と女の子っぽいピンクで迷っちゃう」と早くも興奮気味に。

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③くっきりメイクで、気分は舞台女優!?
メイク前に眉毛を剃るのが一般的なので、剃られるのが嫌な場合は、はっきりと意思表示を

③メイク・ヘアメイク

 衣装を選び、着替えを終えると、メイク室へ。
今回メイクを担当してくれたのは、この道8年の沙さん。
「しっかりメイクで1時間くらいかかるよ」と劉さんに告げ、メイクスタート。
沙さん曰く、ライトに負けないように、そして立体感を出すためにメイクは濃くするそうだ。
 「それじゃあ妖怪に変身しようか」と沙さんは冗談を飛ばして緊張をほぐし、
はっきり眉毛と、くっきり濃いアイラインを施した。
さらに何十種類もあるウイッグから2つ選び、2層に重ねてボリュームを出す。
最後に、花と髪飾りをつけて完成。
劉さんはいつもと違う自分に戸惑いつつも、変身した自分に満足の様子。
次はいよいよ撮影に!

④撮影

 スタジオはヨーロッパ風と中国風の2つを用意し、どちらも、机や寝台など調度品もバッチリ。
広さは合わせて300平方㍍もあるとか。今回はもちろん中国風スタジオへ。
背景は、舞台美術家・撮影カメラマンなどとして活躍する、オーナー・陳国富さん自らが描いたもの。
そして撮影スタート。
 撮影ではカメラマンが、ベストなポーズを次々と提案。
顔や身体の向きはもちろん、指先や目線も細かに指導する。
劉さんに筆などの小道具を持たせ、「ちょっと物憂げに」とか「良い詩を書こうと思いにふける感じで」とか、
被写体の美しさを存分に引き出していく。
劉さんもみるみるうちに真剣な様子となり、そこには唐の時代の書斎が、本当に広がっているよう。
10ポーズ以上の撮影を終えて完了した。

⑤完成

 撮影を終えると、ウイッグや髪飾りを取り、用意されている舞台劇用の専用メイク落としでメイクオフを。
そして、お待ちかね、自分の変身写真とご対面~♪ 
パソコン上でアルバムに載せる写真など、自分の好きな写真を選んでいく。
 また、希望者は別料金(380元~)で、油絵風の加工写真や中国画風の加工写真も出来る。
アルバム作成希望者は2~4週間後に受け取り(郵送料別途)、
希望しない場合は、写真データをCD―ROMに焼いてその場で渡してくれる。
 いつもと違う自分に会える魅惑の空間・変身写真館へ行こう!

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④(写真上)細かい指示で古代の美女の様子を再現していく
⑤(写真下)唐代のお嬢様に大変身。劉さんの感想は…
「自分の綺麗なところを見るのはやっぱり嬉しいですね。唐代の貴族のお嬢様気分に、
思う存分浸れました。女性の優美な部分が出せるように、これから自分を変えられたら良いな」
※2着目以降を着る場合は、②~④の過程を繰り返す

豫園・上海灘

 変身写真は撮ってみたいけど、半日がかりでの撮影は疲れるという人も多いはず。
手軽に変身を楽しみたい人にオススメなのが、豫園のスターバックス付近にある「上海灘」スタジオだ。
ここでは、その名の通りドラマ「上海灘」のテーマ曲が流れる中、
1920~30年代のオールド上海を舞台にした変身写真撮影が楽しめる。
 受付カウンターで、カラーかセピア写真かをまず選択。
その後、女性なら派手めのチャイナドレス、
男性なら丈の長い中国服・長袍(チャンパオ)や、マフィアのボスの服などから着る服を決める。
 決めたら最後、スタッフが手際よく着替えを手伝い、あっという間に80年前の姿に変身となる。
着替え始めるといつの間にか野次馬が集まり、きゃっきゃと笑い声の中での撮影だ。
写真を1枚だけ撮られ、その場でプリントアウトされて終了。
ひと時のタイムスリップを楽しもう!

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豫園・古装数碼撮影

 スタジオではなく、開放的な雰囲気の中、変身写真を撮りたいという人は、豫園の庭園内に入ろう。
出口近くにある内園に入り、丸い形に切り抜かれた門・月亮門をくぐると、
清代の皇帝・皇后の衣装や官僚・お姫様の衣装を貸し出すスペースに行き当たる。
 ここでは、基本的に衣装の貸し出しを行い、遠くに行かなければ、自由に庭園内で撮影可能だ。
400年以上の歴史を持つ由緒ある庭園内で、お姫様や皇后などに変身・撮影できるだけに、
タイムスリップ気分がより一層盛り上がるに違いない。
 豫園は上海一有名な観光地だけに観光客も多いので、
物珍しさから一緒に写真を撮りたいと言われることも往々にしてあるだろう。
そのときは、皇帝や貴族になった気分で、申し出をおおらかに許諾してあげたい。
ただし、貸出し時間が1回5分と短いので注意しよう。

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~上海ジャピオン3月19日号より

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